伊勢崎市で最も標高の高い『峰岸山』で咲く色とりどりの小菊の花「あかぼり小菊の里」【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】
市内で最も標高の高い山に咲く色鮮やかな小菊たち
『あかぼり小菊の里』が開園する伊勢崎市磯町は、伊勢崎市の北端に位置し、遺跡や古墳の歴史的財産が数多く残る自然環境豊かな町です。市内で最も標高の高い峰岸山(標高168.3m)南斜面を利用し、現在45名の「小菊の里つくりの会」のみなさんが、ボランティアで小菊(玉菊)を植栽しています。満開時には、面積約23,000㎡の広さに約20,000株の小菊が埋め尽くされ、まるで小菊の絨毯を一面に敷いたような素晴らしい景色が広がります。

<下からの眺め>
『あかぼり小菊の里』開園日初日に行われる恒例のイベントも大人気!
<今年は雨のためテント内での開催になりました>
『あかぼり小菊の里』は、例年10月下旬から始まる花の開花とともに、毎年約3万人の来場者が訪れ、咲き始めから満開になる小菊の様子を楽しむ来場者で賑わいます。また、開園初日は「小菊の里つくりの会」主催によるイベントも開催されていて、野菜の直売や地元の和菓子の販売、人気のガラポンコーナーや地元の小学生によるスタンプラリーコーナー、「伊勢崎市観光ボランティアの会」による地域の名勝紹介コーナー、フラダンスや太鼓の演奏、「ちんどん」の演奏などでおまつりを盛り上げています。

<ガラポンコーナー>
地元伊勢崎産の野菜やはちみつなどが並びます
<伊勢崎市の花から採れたはちみつ>
農産物の直売では、地元「伊勢崎市赤堀地区」で栽培された、夏秋ナスやダイコン、サトイモ、キュウリ、トマトなど、毎日の食卓に欠かせない野菜たちが並びます。恵まれた自然環境のもと栽培された赤堀地区の野菜は、どの商品もみな新鮮で、次々に野菜を手に取るお客さんで賑わい、あっという間に売れてしまいました。特に「夏秋ナス」は、赤堀地区での出荷量がとても多く、赤堀地区の名産品のひとつにもなっています。また、定番のアカシアから採取したはちみつや伊勢崎市の利根川付近の野花から採取したはちみつの販売もあり、これにはとても驚きました。

<新鮮な赤堀産の野菜が並びます>
歌や踊りの賑やかな出し物がおまつりに花を添えています
<ちんどん屋のみなさん>
イベント会場では、開会式が終わると煌びやかな衣装や時代劇の衣装を身にまとった「ちんどん屋」さんの登場で観客は大盛り上がりです。今では滅多に見ることができない「ちんどん屋」さんの演奏にみなさん釘付けの様子でした。この日はあいにくの雨模様のため、一部イベント内容の変更などがありましたが、江戸時代が起源と言われる「日本の伝統」を間近にし、賑やかな演奏と口上でおおいに盛り上がりました。

<花畑のポイント数か所にはクイズもありますよ!>
写真家も大絶賛! 赤城山をバックに素晴らしい景色が広がります!
<令和6年の様子>
見渡す限り広がるピンクや黄色、白い小菊で埋め尽くされ、遠く北には赤城山、西には浅間山、榛名山、妙義山など上毛三山をバックにした景観は、写真家の間でも人気スポットとして有名です。青空に映える爽やかな小菊の花も、夕日に照らされた小菊の花も、風情がありとても素晴らしい風景なんです。「標高168.3mに咲いている」ことから、花が傾斜面に植えられているため、下からの眺めも上から見下ろしても「見応えがある!」という点でもとても人気が高いです。

小菊の栽培は、5月の差し芽から始まり、鉢詰め、鉢上げ、畑の耕転など植え付けのための準備、植え付けた後は消毒や除草作業など真夏の暑いなかでの作業を経て開花をさせています。近年の酷暑の影響で花の管理が年々難しくなっていると伺いました。特に今年の伊勢崎市の暑さは、歴史を塗り替えるほどの暑さだったため、5月の差し芽の段階で「熱さのために苗が枯れてしまう」というトラブルが発生してしまったそうです。そのため、開花の遅れや全体的に小ぶりとなってしまった今年の小菊。それでも「小菊の里つくりの会」のみなさんの思いが込められた「小菊」は、今年も素晴らしい花でした。秋の爽やかな日に小菊の花を楽しんでみてはいかがでしょう。
※花の状況はその年によって変わります。最新情報は伊勢崎市のホームページなどでご確認ください。
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春野こむぎ