板倉町の寄せ植えセレクトショップ「山庭」 花とグリーンに囲まれて過ごす3つの癒し時間 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

セレクトショップ山庭

更新日: 2025年12月05日

寄せ植えとは、ひとつの鉢やプランターに、違う種類の植物を一緒に植えこむこと。庭がなくても、手軽に日々の暮らしに花やグリーンを取り入れられるところが大きな魅力です。今回は、板倉町の田園地帯と渡良瀬川に挟まれたエリアにひっそりと隠れ家のようにある寄せ植えセレクトショップ「山庭(やまにわ)」を訪れました。店主こだわりの季節の花材とグリーンを自由に組み合わせ、自分だけの寄せ植えをつくりながら感じた3つの癒し時間をご紹介します。

山庭の温室には日常とは違う空気が流れていました

看板

<通り沿いから見える看板>

 

 板倉町の田園地帯を抜け、農業資材会社の敷地入口にひっそりとあらわれる看板。道路沿いの駐車スペースに車を停め、奥へと歩みを進めると、温室に通じる小路には英国のナチュラリスティックガーデンを思わせる植物たちが出迎えてくれました。

 訪れたのは暑さも落ち着いてきた10月下旬の午後。裏の林から心地よい風と木漏れ日が差し込み、この先はゆったりと時間が流れていることを感じさせてくれます。 

 

<林からは鳥のさえずりも聞こえてきます>

 

 温室の透明な屋根越しには鮮やかな緑のツルが風に揺れ、中に入ると、山庭の店主、栗原志津香さんが明るい笑顔で迎えてくれました。今回は志津香さんから細やかにアドバイスをもらいながら、自由に寄せ植え作りを楽しむことができる「フリーレッスン」という枠を予約。他にも1人で参加されたお客さんがいて、合わせて4名で寄せ植えを作っていきます。

 

<店主でハンギングバスケットマスターの栗原志津香さん>

 

<LIFE IS BETTER IN THE GARDEN、志津香さんお気に入りのメッセージ>

癒し時間①季節の花材とグリーンに囲まれ、あれこれ迷う時間

店内

<手前が植え込みコーナーで奥に鉢植えが並ぶ店内>

 

 温室に足を踏み入れると、所狭しと季節の花やグリーンの鉢植えが並んでいます。カラフルな花々の香りと鮮やかさに引き寄せられるように店内をぐるっと一周。この日は冬の寄せ植えの主役、ビオラが初入荷したそうでなんとも言えない色合いにうっとり。

 

<新作ビオラ> 

 

<店内で器を購入しても、持ち込んでもOK>

 

 寄せ植え用の器も、ナチュラルなカゴ類や気品のある陶器、経年変化を楽しめるスチール系や、クリスマスシーズンに活躍しそうなリース型、華やかなハンギングバスケットなど多種多様。どんな形に植え込むか、イメージを膨らませます。

 

<ニュアンスカラーが素敵な新作ビオラ>

 

 あれこれ目移りしつつも、どの花や器と目があうかな~とワクワクしながら思いを巡らせる時間。これこそが本日の寄せ植え、1つ目の癒し時間。まるで今の自分の心模様をじっくり見つめるような時間で、この日の私はこちらのニュアンスカラーのビオラに心をつかまれました。もちろん、迷ったときは、会話をしながら好きなイメージや、飾りたい場所やシーンにあった花材選びを志津香さんが丁寧にアドバイスしてくれるので、心配ありません。

癒し時間②土に触れ、もくもくとイメージを形にする時間

リース型

<華やかなリース型をセレクト>

 

 今回作ることにしたのは、クリスマスとお正月まで玄関先に飾れる、シックなビオラを中心としたリース。暖色系の花を中心にシルバーリーフの白妙菊とアクセントにハツユキカズラを加えてみました。選びながら最後のアクセントに悩んでいると、「ハツユキカズラはこれから寒さに向かうと、赤みが増してくるので、お正月までピッタリですよ」と志津香さんのアドバイス。なるほど!寄せ植えは、植え込んで、次々と蕾が花開いたり、紅葉したり、その変化も楽しめるところも大きな魅力ですね。

 

<あれこれ悩む時間も楽しかった>

 

<花材の配置をイメージします>

 

 全体の完成イメージを掴むために、まずはリースの円を描くように花材を並べ、植えこむ順番をイメージします。全体像が固まったら、根っこの処理を教わりながら、いよいよ植えこんでいきます。土に触れ、根っこに触れ、その香りや触感を感じながらもくもくと作業に没頭したこの時間。気が付けば時を忘れて目の前の植物と徐々に形になるリースに夢中になっていました。それはまるで、手を動かしながら行うマインドフルネス。これこそが2つ目の癒し時間でした。

 

<ブーケの束をつくり、順番に配置していくイメージ>

 

<山庭オリジナル配合の土>

自分だけの寄せ植えの完成です

リース

<バランスを確認して最終チェック>

 

 完成まであと少し。夢中で作業していたのでいったん離れて見てみましょう、そんな志津香さんのアドバイスに従い、少し離れて観察してみます。なかなかいい感じです。このビオラはこれから寒い季節にもどんどん花を咲かせるそうなので、この落ち着いた雰囲気からどんな風に変化していくか、とても楽しみになります。

 今回の寄せ植えは所要時間約2時間。フリーレッスンというコースで、自分で選んだ花材代が5,050円と資材代が3,260円。それ以外に講習料が2,200円で、合計10,110円。植物に囲まれた癒し時間と、この先も数か月楽しめる寄せ植えを持ち帰れることを思えば、満足のいくお値段でした。

 完成が近くなると、互いの寄せ植えを見合いながら、初対面同士の他のお客さんともおしゃべりに花が咲き、とびきり明るい店主の志津香さんを中心にとても居心地のよい時間が過ぎていきました。

 

 

 細やかにアドバイスをもらえるレッスン以外にも、花材を購入すれば持ち込みの器に自由に植え込みができる時間帯や、定期レッスンなどもあるそうなので、自分にあったスタイルが選べるのもうれしいところです。

 

 

 

癒し時間③日々の暮らしに寄せ植えがもたらしてくれる幸せ

玄関で飾るリース

<玄関先に立てかけたリース>

 

 自宅に持ち帰って玄関前に飾りました。あれから1週間ほどで、どんどん花芽が出てにぎやかになってきました。朝出かけるとき、帰宅したとき、可愛らしい寄せ植えが日々違った表情を見せてくれています。咲き終わった花殻を摘み、乾き具合を見ながら水をあげる。そんな日々のお世話をしながら花を眺める時間が、日常に小さな幸せを運んでくれているようです。これこそが今回の3つ目の癒し時間。家族も一緒に楽しんでくれているようでとてもうれしく思います。

 

<小学生の娘も登校前のひとときにご挨拶>

 

 「日常の、ちょっと先に。まったく手の届かない別世界ではなくて、好きな寄せ植えが身近にあることで、ちょっとだけ暮らしが幸せになる。そこから広がる世界を楽しんでほしい」

 そう笑顔で話してくれた店主の志津香さん。独自のセンスで選び抜かれた素敵な花材とグリーンはもちろん、そんな店主の朗らかで明るい空気感も山庭という素敵な寄せ植えセレクトショップを特別な場所にしている気がします。

 

いかがでしたでしょうか?秋から冬、春にかけてが寄せ植えのベストシーズン。板倉町の隠れ家的な寄せ植えセレクトショップ「山庭」で、日々の暮らしをちょっとだけ幸せにしてくれる、あなただけの寄せ植え時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

インフォメーション

寄せ植えセレクトショップ山庭₋yamaniwa-

住所:群馬県邑楽郡板倉町除川1132
電話:050-5472-7973
営業時間:10:00~16:00 ※金曜日は13:00~16:00
定休日:月曜、水曜、日曜 ※不定休あり

料金:レッスン各種あり。レッスン時間以外は寄せ植えコーナー利用可(500円/大人)
詳細は、以下インスタグラムよりご確認ください
インスタグラム:@yamaniwa.2019

販売:WEB、店頭、お電話で寄せ植えの販売(オーダー相談可)あり
WEB:https://yamaniwa.stores.jp

ふるさと納税の返礼品:ハンギングリース

 

ぐん記者

柏崎祐子

佐賀県生まれ、群馬県板倉町に引っ越してきて8年目のきゅうり農家。3児の母。板倉の好きなところは、開けた田んぼ風景とバルーンが浮かぶ広い空。澄んだ夕焼けがとってもきれいなところです。