24時間降雪量日本一の雪でトトノウ。雪ダイブサウナ。【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】
24時間降雪量日本一にもなる、みなかみ町藤原地区
みなかみ町の藤原地域は毎年、大雪の報道があるとテレビ各局がこぞって中継を結ぶほど豪雪地帯として世に登場する。気象庁のHPには全国の過去24時間降雪量をランキングで示す項目があるのだが、そこでもたびたび全国1位として名を連ねている。
私がそんなみなかみ町に移住して感動したことの一つが、この澄んだ綺麗な空気が作り出している豊富な雪!外を歩いている時に雪が降っていると、ついつい自分の服についた雪の中から雪の結晶を探したくなってくる。そんな純度の高い雪を使ってサウナ体験ができるのだからワクワクでしかない。
衣類に舞い降りてくる雪をみると結晶をしっかりと確認できる
自分で薪をくべられる、薪ストーブの炎に癒される
サウナというと、ただ蒸し暑い空間に見知らぬ者同士が、何もない中でしずかにその蒸し暑さを耐えている。少なくとも自分にはそんなイメージがある。そんな一つの場所で何もしないでじっとしていることが苦手な私には、この薪ストーブ式というポイントがなんとも楽しく、また癒される時間だった。火傷防止のためにグローブをはめて、ストーブ脇の薪棚から薪を炉の中へとくべていく。まるで、キャンプで焚火をしているかのような感覚にさせられる。薪をくべたあとはそれをじっと眺め、ゆらゆらと燃え上がる炎に不思議と癒された。
この薪ストーブの窓からみえるゆらめきがなんともたまらない
非圧雪のパウダースノーにダイブ?!
まずサウナから出た瞬間、自分の体からオーラが漂うように湯気が立ち上っていく。なんだか自分が能力者になった気分だ。そして、ここからがこの「雪ダイブサウナ」の醍醐味の雪ダイブ!!したかったが…キャッチコピーにあるようなダイブをする勇気はなく、ごろんと雪を敷布団にして寝転んでみる。
この施設は、藤原スキー場のゲレンデ外の一角に設置されている。そもそも藤原スキー場は、人工雪を一切使用しない、天然雪100%のスキー場。そのふかふかな雪が、自分の体の形にかたどられて沈んでいく。優しい雪が自分の周りを包み込んでくれた。さすがに1セット目はすぐに身体が冷えてしまったので短かったが、2セット目にもなると身体が芯まで温められた状態で外に出られるから、より長い時間を雪の中で過ごせた。
水風呂と違って水圧の圧迫感もなく雪が私を優しく包み込んでくれる
自分は怖くてできなかったが、こんなふうに雪と戯れる利用者もいるのだとか(笑)
屋外チェアで心が「無」になるトトノエタイム
藤原スキー場のゲレンデを眺めてリラックスタイム
雪が解けたら滝つぼを活用したサウナ施設に変身
この記事が公開される頃には、この雪ダイブサウナはもうシーズンが終わっているかもしれない。でも雪が解けたら解けたで、このサウナ棟は同施設内にある天然の滝のそばに移動され、今度は滝つぼを水風呂とした“滝つぼサウナ”として利用できる。水温は夏でも15℃前後、春や秋になると水温が10℃を下回ることもある。この魅力は滝つぼだけではない。山の中腹に設置されるので、外気浴では高原の美味しい空気に癒され、遠くの朝日岳や谷川岳まで望むことができる。あまりの気持ち良さに、ついついセットを繰り返すのを忘れて昼寝をしてしまいそうになる。
雪の解けた季節は高原の風に触れ合える
春夏秋は雪ではなく天然の滝つぼを体感できる
まとめ
群馬県みなかみ町の中でも、最奥地にこの施設はあります。さすがは人気の水上温泉郷。施設に向かう途中には蕎麦やピザ、生どら焼きやチーズタルトなど、食べ歩きが好きな人にとっては誘惑がたくさん!サウナ帰りにはそういったところにも立ち寄って、みなかみ町を楽しんでみてはいかがでしょうか。
インフォーメーション
奥利根温泉ホテルサンバード(藤原スキー場)
住所:群馬県利根郡みなかみ町藤原4957-1
電話:0278-75-2321
営業時間:8:00~18:00※サウナのご利用は10:00~、12:30~、15:00~各回2時間制
定休日:不定休
料金:1万1000円(2時間/1棟貸切4名まで)※追加1名につき2200円
高草木徳行