車がなくても楽しめる! 電車で行く「世界遺産のあるまち、富岡」の旅
高崎駅で上信電鉄に乗り換えて、上州富岡駅へ!
上州富岡駅までのアクセスは、東京方面、軽井沢方面のどちらからでも、JR高崎駅で上信電鉄に乗り換えます。
東京駅から高崎駅までは、北陸新幹線もしくは上越新幹線で1時間足らず。
軽井沢駅から高崎駅までは、新幹線に乗ればわずか20分弱で到着します。
高崎駅で上信電鉄に乗り換えて、約40分で上州富岡駅に到着!
上州富岡駅に降り立つと、駅舎の壁などにレンガが特徴的に使われていることに気が付きます。
現在の駅舎は、富岡製糸場が世界遺産に登録される前の2014年3月に建て替えられました。
富岡製糸場をイメージしたと思われるレンガがモダンな感じです。
まずは「セカイト」で世界遺産の予備知識を学ぼう!
上州富岡駅を背に右斜め前方に目を向けると、そこにもレンガ造りの建物があります。
群馬県立世界遺産センター「セカイト」です。
ここでは「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産としての価値や、群馬県の絹産業の歴史・技術の発展などをわかりやすく紹介しています。
富岡製糸場が世界遺産に登録された理由や、富岡市以外にも「絹産業遺産群」として登録されている資産があること、それらがどのように連携しているのかなどがわかりますよ。
館内はどなたでも無料で見学することができるので、まずはこちらに立ち寄ることをオススメします。
「セカイト」は大人も子どもも楽しく学べる!
レトロなレンガ造りの外観が魅力的な「セカイト」、もともとは「富岡倉庫」という、繭の保管などに使われた倉庫でした。明治時代に建てられたものをリノベーションし、2020年にオープンした新しい施設です。
映像シアターの大スクリーンで製糸場の操業当時の様子を観賞したり、展示でわからないことがあれば解説員の方に質問したりできます。
お子様連れの方は、繭の形をした「まゆ玉テーブル」で遊んでみましょう。
事前予約不要のワークショップ(時間や内容は公式HP<https://worldheritage.pref.gunma.jp/whc/>でご確認ください)への参加もいいですね。
一帯は倉庫群になっていて、別棟にはカフェや市場もあるので、いろいろな過ごし方ができますよ。
富岡製糸場をめざしてまち歩きをはじめよう!
「セカイト」を見学したら、いよいよまち歩きのスタートです!
富岡製糸場までは歩いて15分くらいですが、途中にも立ち寄りたいスポットがいろいろあります。
倉庫群を西に進むと、道路を挟んだ向こう側の広々とした芝生広場の奥には、
開放的な雰囲気を放つ木材とガラスを組み合わせた外観の富岡市役所があります。
建築家の隈研吾氏により設計されました。
そこから南に少し向かうと、まちの鎮守として信仰されている諏訪神社があります。
2年に1度、10月に開催される市内最大のお祭り「富岡どんとまつり」では、神社前の交差点でも、華やかな山車が通過するのを見ることができます。
2024年は開催年にあたり、そちらも要チェックです(詳細はHP<https://www.tomioka-silk.jp/spot/news/detail/id=5660>でご確認ください)。
そしてこの神社のちょっとした名物は、背中に赤ちゃんをおんぶしている狛犬です。
全国的にも珍しいそうで、フォトスポットとして立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
まち歩きの情報は「お富ちゃん家(おとみちゃんち)」でゲット!
富岡市のイメージキャラクター「お富ちゃん」。
明治時代のかわいらしい工女の姿をしていて、まちのいたるところで見かけます。
お富ちゃんの名前がつけられた、まちなか観光物産館「お富ちゃん家」では、富岡ならではのお土産を購入できるのはもちろん、まち歩きやグルメなどいろいろな情報が得られます。
また、富岡製糸場にペット同伴するときの受付場所もお富ちゃん家です。
いよいよ世界遺産・富岡製糸場へ!
2024年は、「富岡製糸場と絹産業遺産群」が登録されてちょうど10年の節目の年です。
登録以降、富岡製糸場は多様な価値や魅力を伝えるために展示内容の工夫を重ね、施設の整備を進めています。
絶対におさえておきたい見どころは、明治時代にフランス人技師の指導のもとに作られた木骨レンガ造りの「繰糸所」「東置繭所」「西置繭所」で、いずれも国宝に指定されています。
正門を入って正面に見えるのは東置繭所です。日本の近代化に貢献した場所にやってきたと思うとワクワクしますね。
初めての人もリピーターも満喫できる、富岡製糸場のみどころ
初めて訪問する人は、定時に実施(平日6回、土日祝11回)している解説員による約40分間のガイドツアーに参加するのもおすすめです。
大人200円、中学生以下の子どもは100円(入場料別途)という、とってもリーズナブルな金額で、富岡製糸場の歴史や建物の特徴、時代ごとの変遷など、いろいろなお話を聞くことができます。
繰糸所の内部は、中央に柱のない広い空間となっています。
明治時代には、フランスから導入した繰糸器300釜が置かれていました。
現在は、昭和40年代に設置され、操業停止まで使用されていた自動繰糸機が展示されています。
東置繭所の展示をじっくり見ると、製糸場の歴史や生糸の生産プロセスなどがよくわかります。
また大規模な保存整備工事を終え、2020年に公開が始まった西置繭所では、1階内部に、壁と天井をガラスで囲った耐震補強を兼ねた鉄骨造の部屋(ハウス・イン・ハウス)を設け、ギャラリーやホールが新たにつくられました。
かつて繭を貯蔵していた2階では、大規模な貯繭空間を体感できる展示エリアを見たり、ヴェランダから敷地内を見渡したりすることができます。
あれもこれも食べたい! 地元ならではのグルメは何がある?
認定店で食べることのできるそば粉のガレット
富岡製糸場を見学したあとは、地元グルメをしっかり味わいたいですよね。
最近では、富岡製糸場とフランスとのご縁から誕生した新グルメ「富岡クレープ」が注目されています。
認定店では、おいしいクレープやガレットを食べられます(詳細はHP<https://www.tomioka-silk.jp/shop/news/detail/id=5681>でご確認ください)。
ほかにも、上州名物として知られている「おっきりこみ」を食べられるお店があります。
「ホルモン揚げ」という名称でありながら、中身はホルモンではなく焼きちくわ
小腹がすいたときには食べ歩きグルメもおすすめです。
地元のソウルフード「ホルモン揚げ」のほか、シュウマイやおせんべいなど、いろいろなお店をめぐってみるのも、まち歩きの楽しみのひとつ。
また、おしゃれなカフェも点在しているので、一休みがてら立ち寄るのもよいかもしれません。
富岡ならではの特別な体験「富岡レトロマンス 襷(たすき)」
富岡市では、地域ならではの特別な体験ができるガイドツアーや、体験型の企画も充実しています。中には工女風のレトロモダンな袴姿に着替えて、プロカメラマンと市内のフォトスポットを巡るフォトツアーもあります!(詳細は公式HP〈https://tomioka-tasuki.jp/〉でご確認ください)。
「富岡まちなかガイドツアー」で富岡のリアルな魅力にふれる!
富岡まちなかガイドツアーの様子
「富岡レトロマンス襷(たすき)」のプログラムのひとつに、「富岡まちなかガイドツアー」があります(料金や実施日などの詳細は公式HP〈https://tomioka-tasuki.jp/experience/tomioka-guidetour/〉でご確認ください)。
上州富岡駅に集合したあと、富岡製糸場に至るまで、ガイドの方がまちなかを90分間案内してくださるこちらのツアー。
歴史あるまちの様子などを伺いながら、建造物を見たり市内の路地を散策したりと盛りだくさんの内容となっています。
さらに5種類もの食べ歩きグルメのチケットや、富岡製糸場の入場券までついていてお得ですよ!
電車に乗って帰る前に、おみやげもお忘れなく
まち歩きをして、世界遺産を見て群馬の絹産業についてちょっと詳しくなって、グルメも楽しんで、富岡の魅力をたっぷり堪能したあとは、おみやげの購入もお忘れなく。
まちなか観光物産館「お富ちゃん家」のほか、冒頭でご紹介した「セカイト」に隣接するおしゃれな市場「おかって市場」では、富岡市の名産品やおみやげを買うことができます。上州富岡駅からわずか1分の場所ですので、電車に乗るまでの時間をうまく利用できますね。
車がなくても楽しめるまち、富岡。またリピートしたくなりますね!
インフォメーション
群馬県立世界遺産センター「セカイト」
〒370-2316 群馬県富岡市富岡1450-1
TEL:0274-67-7821
開館時間/9:00〜17:00
休館日/
3月〜11月:毎月最終水曜日
12月〜2月:毎週水曜日(※祝日の場合は翌日)
12月29日〜12月31日
その他臨時休館あり
まちなか観光物産館「お富ちゃん家(おとみちゃんち)」
〒370-2316 群馬県富岡市富岡1151-1
TEL:
0274-62-6001(観光案内所・ペット同伴受付)
0274-67-0103(物産館)
営業時間/観光案内所・物産館:8:30~17:30
店休日/無休(12月29日~12月31日を除く)
おかって市場
〒370-2316 群馬県富岡市富岡1450
TEL:0274-67-5373
営業時間/平日:9:00~19:00 土曜日:9:00~18:00 日曜日:9:00~17:00
定休日/第一・第三日曜日(年始の1/1~1/3は休み)
https://okatte-ichiba.stores.jp/about