明治・大正の“レトロ可愛い”を楽しむ伊勢崎散歩

銘仙展示

更新日: 2023年12月20日

 

■モダンなデザインが魅力の「伊勢崎銘仙」

上毛かるたで「銘仙織り出す伊勢崎市」と詠まれているように、伊勢崎市は全国屈指の銘仙の産地。明治〜昭和初期にかけておしゃれな普段着として全国で親しまれた銘仙ですが、たて糸とよこ糸の両方を柄に合わせて染めて織る「併用絣」という技術を用いた銘仙は大変難しく、伊勢崎でしか製造できなかったそう。色鮮やかでレトロモダンな着物は現代でも色褪せることなく魅力を放っています。JR・東武伊勢崎駅周辺には織物の町として栄えた当時の面影を残す歴史的建造物がたくさん。“レトロ可愛い”を探して散歩に出かけましょう。

 

 

■ロマン溢れる和洋折衷建築「いせさき明治館」

1912年(明治45)に建築された「いせさき明治館」は、県内最古の木造洋風医院建築。外観は洋風のデザインが印象的ですが、内部は診察室と薬局をのぞいて生活空間は全て和室になっており、和洋折衷の造りが特徴です。手の込んだ組子細工が施された応接室の欄間をはじめ、天井、柱、壁など随所にこだわりが感じられ、建物だけでも見応え十分。アンティークの伊勢崎銘仙も展示されています。

 

いせさき明治館

伊勢崎市曲輪町31-4

0270-40-6885

https://gunma-kanko.jp/spots/421

 

 

■赤レンガの鐘楼「旧時報鐘楼(きゅうじほうしょうろう)」

「旧時報鐘楼」は、伊勢崎市出身の貿易商・小林桂助氏の寄付によって建てられた県内で最も古い鉄筋コンクリート造の建物です。1916年(大正5)から1937年(昭和12)まで1日数回、てっぺんに設置された釣鐘が鳴り響き、市民に時を知らせました。レンガ張りの壁はどっしりと重厚感があり、ルネサンス風のアーチ窓、ステンドグラスの丸窓、ドーム型の屋根が大正ロマンを感じさせてくれます。

 

旧時報鐘楼

伊勢崎市曲輪町28-23

問い合わせ先 0270-75-6672(伊勢崎市文化財保護課)

https://www.city.isesaki.lg.jp/soshiki/kyoikubu/hogo/bunkazaihogo/shitei/kenchiku/1871.html

 

 

■散歩の途中に立ち寄りたい老舗和菓子店「赤石屋」

「いせさき明治館」のほど近くに店を構える1898年(明治31)創業の和菓子店「赤石屋」。こだわりは北海道産小豆を銅釜で毎日丁寧に炊き上げる自家製あん。季節を繊細に表現した「練り切り」は、フォトジェニックで食べるのが惜しくなるほど。伊勢崎藩主・酒井家の紋を象った「赤石最中」や「どら焼き」も人気です。「どら焼き一つでも、気軽にお立ち寄りください」と店主・小林政章さん。老舗の風格がありながら親しみやすさも魅力です。

 

赤石屋

伊勢崎市本町 2-8番地

0270-25-1127

https://akaishiya.shop/

 

※2023年12月時点の情報です。

※この記事は、公益財団法人群馬県観光物産国際協会noteに掲載していたものを再掲しました。