【群馬で外乗】赤城乗馬クラブで利根川トレッキング体験【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】
赤城乗馬クラブとは?
北群馬郡吉岡町にある「赤城乗馬クラブ」は、1970年頃から半世紀以上にわたり愛され続けている歴史ある施設です。もともとは利根川の河原にありましたが、区画整理を経て約30年前に現在の場所へ移転しました。
利根川のせせらぎと雄大な赤城山を望むロケーションの中で、元競走馬(サラブレッド)やポニーなど、約30頭の馬たちがのびのびと暮らしています。現在は約60名の会員が在籍しており、80代のシニア世代まで幅広い年齢層に親しまれています。

<青空と緑に囲まれた広大な敷地。来るだけで身も心もリフレッシュ>
こちらの最大の醍醐味は、日常の喧騒を離れ、馬の温もりや心地よい揺れに身をゆだねる「乗馬リトリート」。馬上で手綱を握り、馬と呼吸を合わせながら風や景色を感じる時間は、日々のストレスを解きほぐす特別な体験になります。
そんな特別な体験を提供するクラブですが、一般の方の見学は予約不要。到着時にスタッフへ一言声をかけるだけで、自由に馬たちの姿を見ることができます。

<美味しそうにご飯を食べるお馬さんたち。見ているだけで心が和みます>
外乗で自然と一体になる体験
<春のコースを彩る鮮やかなムラサキダイコンの花。 写真提供:赤城乗馬クラブ>
外乗(がいじょう)とは、柵で囲まれた馬場を飛び出し、森林や河川敷などの自然の中へ馬に乗って出かけるトレッキングのことです。赤城乗馬クラブでは、会員以外(ビジター)の方でも気軽にこの本格的な外乗を楽しむことができます。
■ 川渡りトレッキングコース
全4種類のコースがある「川渡りトレッキングコース」は、最初に馬場で10分ほどの基礎練習を行ってから、森林を抜けて利根川の浅瀬まで向かう、満足度抜群のメインコースです。
■ パカパカ散歩
「いきなり外乗は少し不安…」という初心者の方やお子さんにおすすめ!敷地内やクラブ周辺をゆっくりとお散歩する短めコースで、まずは気軽に馬の揺れや雰囲気に慣れることができます。
自身のレベルやペースに合わせて段階的にステップアップできるだけでなく、季節ごとに表情を変えるロケーションも外乗の大きな醍醐味です。

<上空から見渡す広大な利根川。緑と川に囲まれたこのダイナミックなコースを馬とともに渡っていきます。写真提供:赤城乗馬クラブ>
4~5月には可憐な紫色のムラサキダイコンの花が咲き誇り、夏は緑豊かなジャングルを突き進むような爽快感が味わえます。また、秋は落ち葉をガサガサと踏みしめる心地よい音に包まれ、冬には葉が落ちた木々の合間から澄み渡る利根川と山々の絶景が広がり、四季を通じて極上の癒やしが叶います。

<馬の背に揺られながら四季折々の景色が楽しめます。写真提供:赤城乗馬クラブ>
馬を愛する人々に支えられ、共に歩むクラブの舞台裏
今回お話を伺ったのは、赤城乗馬クラブのインストラクターを務める布施川さんです。乗馬初体験でも楽しめる外乗の魅力や人気馬の素顔、気になる服装やルールまで、気になるアレコレを詳しく質問してみました。
筆者:こちらで「人生初の乗馬体験」や「初めて外乗」に挑戦されるお客さんも多いのでしょうか?
布施川さん:はい、初めて乗るという方も結構いらっしゃいますよ。最初は緊張される方も多いですが、乗った後は皆さん笑顔で喜んで帰っていただけますね。海外で外乗をしたことがあるお客さんから「こちらのほうが良かった!」と褒めていただいたこともあって、すごく励みになっています。

<外乗のお客さんも絶賛する利根川の絶景ロケーション>
筆者:服装や利用にあたっての制限はありますか?
布施川さん:服装は運動靴と長ズボンでお願いしています。夏場のサンダルや、冬場の厚底・幅広のブーツは鐙(あぶみ)に入らないためご遠慮いただいています。また、手袋着用をお願いしていますが、100円で販売もしていますし、ご自宅に軍手などがあれば持ってきていただいても大丈夫です。あと、馬の負担を考慮して体重90kg以上の方はご案内していません。
筆者:外乗での楽しみ方ですが、馬上で写真撮影はできますか?
布施川さん:スマホでしたら大丈夫です!落とさないよう深いポケットに入れたり首から下げたりしていただいて、おやつを食べているときなど、馬がちょっと止まったタイミングで撮影できます。動きながらの撮影は危険なのでNGです。
筆者:クラブにはどんなお馬さんたちがいるのでしょうか?人気の子などがいたら教えてください。
布施川さん:外乗でもおとなしくて乗りやすいカミーロ君が、当クラブの頼れる看板馬です。他にもドナルドソン君や、あのトウカイテイオーの血を引くリランちゃん、トウカイフェスタ君などもお客さんから人気ですよ。競馬ファンの方が見学に来られることもあります。
筆者:そんなお馬さんたちと過ごす中で、大変なことはありますか?
布施川さん:やはり力仕事が多くて生き物相手なので、年末年始も休みはありません。急な病気や怪我の対応はもちろんですが、どんなにおとなしい馬でも突然びっくりして動くことがあるので常に気が抜けません。だからこそ、日々の丁寧な観察と臨機応変な対応がとても重要になります。

<優しく触れて心を通わせる、愛おしいひととき>
筆者:その大変なことも多い中で、「この仕事をやっていてよかった」などやりがいを感じる瞬間はどんなときですか?
布施川さん:言葉ではなく動物と心が通じ合えたと思える瞬間は何にも代えがたい喜びですし、その気持ちって手に取るように伝わるんですよね。それに、競走馬を引退して辿り着いてくれた馬たちが、ここで新しい役割を見つけて元気に活躍している姿を見られるのも大きなやりがいです。そうした馬たちの活躍を通して、お客様から「楽しかった」と直接言っていただけると、本当に嬉しいですね。
いざ体験準備!内馬場で基本操作と調整
お話を伺った後は、いよいよ筆者も念願の外乗を体験させていただくことになりました。まずはオシャレなハウス内にあるカウンターで乗馬の受付を行います。受付時にはヘルメットと安全ベストを貸し出してもらえるので初心者でも安心。自分にあった手袋を持参しておくと、より快適に手綱を握ることができます。

<フロントで受付。スタッフが笑顔で出迎えてくれます>
また、階段下には貴重品を預けられるコインロッカーが備え付けられているため、身軽な状態で体験に臨めるのも嬉しいポイント。貴重品をしっかり預けたら準備完了です!

<コインロッカーを完備。貴重品を預けて身軽に乗馬を楽しめます>
準備ができたので、爽やかな風を浴びながら外のベンチで待っていると、インストラクターがしっかりと馬装を整えたカミーロ君を連れてきてくれました。

<今回一緒にトレッキングを楽しむ相棒、カミーロ君が登場!>
間近で見る馬はやはり想像以上に大きく迫力満点ですが、澄んだつぶらな瞳が本当に可愛らしくて、騎乗前から思わず笑みがこぼれます。まずは乗馬前の記念撮影をパシャリ。

<キリッとした凛々しい顔立ちが魅力のカミーロ君>
外乗へ出発する前には、まず敷地内の内馬場で準備を行います。一人ひとりの体格に合わせて鐙(あぶみ)の長さをきめ細かく調整し、馬が苦しくなく安全に乗れるよう腹帯の締め具合もしっかり確認してもらえるので、非常に安心感があります。馬の動かし方など基本的な操作を練習したら、いよいよ外乗コースへ向かいます!
初外乗へ!利根川を巡る爽快トレッキング
<いよいよ出発!筆者もドキドキの人生初外乗へ! 写真提供:赤城乗馬クラブ>
準備を終え、いざ外乗コースへ出発です!外乗では専任のインストラクターがマンツーマンで並走・先導しながらサポートしてくれるので、初めてでも安心して楽しむことができます。
筆者は、ワクワクと少しの緊張が入り混じる中、ゆっくりと木々のトンネルへ足を踏み入れました。道中、クラブのご厚意で騎乗している筆者や風景写真を撮影してもらうなど、温かい心遣いのおかげで緊張も自然とほぐれていきました。

<馬の上で感じる爽快感と開放感。 写真提供:赤城乗馬クラブ>
緑豊かな外乗コースに入ると、そこはまさに日常を忘れて大自然を体感できる「リトリート空間」。木々に包まれた道中は外気温よりも少し涼しく感じられ、木漏れ日のもとで快適に進むことができます。

<馬の背に揺られて歩いていくと、目の前に利根川が見えてきます>
森を抜け、お待ちかねの利根川に到着すると、「おやつタイム」が始まりました。お馬さんが立ち止まって、一心不乱に草を食べるマイペースな姿は見ているだけで癒やされます。
インタビューにもあったこの「おやつタイム」こそが、馬上から撮影ができるシャッターチャンスなんです!お馬さんが草に集中して静止している間に、スマートフォンを構えるのは、ちょっとした冒険のような楽しさでした。

<筆者が騎乗するカミーロ君も、河原の草をムシャムシャと美味しそうに食べています>

<2頭仲良くおやつタイム。のんびりとした時間が流れます>
そして、インストラクターの合図でいよいよ利根川を渡ることに!目の前にゆったりと流れる川を背景に、2頭でザブザブと涼しげな水しぶきを上げて浅瀬を渡っていきます。

<インストラクターの合図で川渡りへ>

<筆者もお腹を圧迫して発進の合図をするも...アレ?動かない(笑)>

<川渡りの様子 写真提供:赤城乗馬クラブ>
利根川を渡る緊張気味の筆者の様子を撮影してもらいました!最初はドキドキでしたが、カミーロ君の頼もしい足取りのおかげで、すぐに大きな安心感へと変わりました。

<見てください、この開放感!豊かな自然のなか、利根川をザブザブと進んでいきます。 写真提供:赤城乗馬クラブ>
川を渡る瞬間は少し不安もありましたが、実際に進んでみると心配は無用!感じられたのは、力強い足取りと心地よい揺れ、そして目の前に広がる川辺ならではの開放感でした。
楽しい時間はあっという間で、少しコツを掴んで慣れてきた頃にちょうど終わってしまう名残惜しさも残りましたが、心地よい空間とワクワク感を求めて、ぜひまた季節を変えて遊びに来たいと思いました。
外乗後は厩舎でふれあいタイム
外乗体験を終えた後は、クラブのご厚意で厩舎を見学させていただくことに。まずは、今日がんばって乗せてくれたカミーロ君へ大好物のにんじんをプレゼント!手のひらから優しく受け取り、嬉しそうにモグモグ食べるカミーロ君の姿に、思わず顔がほころびます。

<筆者が持参した人参にロックオン!「早くちょうだい」と心の声が聞こえそうなカミーロ君>
はむっと食いつく時の柔らかい唇の感触を間近で感じ、「今日はありがとう!」という感謝の気持ちを直接伝えることができました。
また、厩舎内では他の馬たちの撮影も許可していただきました。ここには競走馬を引退した軽種馬(サラブレッド)をはじめ、力強く馬車を引っ張る大きな重種馬など、個性豊かな馬たちが暮らしています。

<競走馬で活躍したトウカイフェスタ君>

<東京のホテルで婚礼の馬車をひくウォルト君>
筆者は、にんじんをあげたり、穏やかな馬たちの様子を眺めたりと、乗馬後も心を通わせる至福のひとときを満喫できました。
取材の最後に、インストラクターの布施川さんから、これから乗馬を始めてみたい読者の方へメッセージをいただきました。
「馬たちの背中の揺れや触り心地、体温、優しい目、そして外乗に出たときの鳥の鳴き声や川のせせらぎなど、乗馬は五感すべてで楽しめるのが一番の魅力です。それに、初めて乗る方でも一人で操作して、馬と息を合わせる楽しさを味わっていただけますよ。
『いきなり外乗はちょっと怖いかな?』という方は、まずは乗馬体験やパカパカ散歩で少し練習してから外乗へ、というステップアップもできますので、ぜひ気軽に遊びに来てください!」
利根川のせせらぎと雄大なロケーションが広がる赤城乗馬クラブ。スタッフの温かいサポートのもと、初心者でも安心して馬と心が通い合う「乗馬リトリート」を体験できます。日常の喧騒を離れて五感で楽しむ特別なひとときと、大自然の癒やしを味わいに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
インフォメーション
「赤城乗馬クラブ 外乗トレッキングご利用案内」
外乗体験プラン料金
・基礎練習+ビジター外乗(川渡りトレッキングコース) 平日:12,100円 土日祝:13,200円
・体験乗馬+パカパカ散歩(初心者向け外乗お散歩) 平日:8,800円 土日祝:9,900円
※料金にはヘルメット・安全ベストのレンタル代、保険料が含まれています
開催期間:通年開催(夏期は暑さ対策のため営業時間変更あり)
夏期(7月〜8月頃):8:00〜16:00 (※夏期は早朝7:00から営業していますが、7:00〜8:00の時間帯は会員限定となります。一般・ビジターの方は8:00からのご利用となります)
① 利用条件・ルール(安全・天候・体重など)
予約:事前予約制(電話・インターネットから申し込み可)
天候対応:小雨決行・荒天中止(※雨天・荒天時の実施可否については事前にお問い合わせ・ご確認ください)
体重制限:90kg以下(馬の負担および安全管理のため)
② 服装・持ち物・設備
服装:長ズボン・動きやすい服(※スカート・短パンNG)
靴:スニーカーや乗馬用ブーツ(※サンダル・ヒール・鐙(あぶみ)に入らない幅広いブーツはNG)
持ち物:手袋または軍手
無料貸出:ヘルメット、安全ベスト
設備:100円コインロッカー完備
③ 撮影について
馬上撮影:スマホ持ち込みOK・草を食べている際に撮影可能
撮影時の注意:落下防止のため首掛けストラップ着用またはチャック・深さのあるポケットへの収納が必須
※上記は2026年7月取材時の参考情報です。最新の開催日程や予約状況は、公式サイトからご確認ください。
赤城乗馬クラブ
住所:北群馬郡吉岡町漆原1590-1
電話:0279-54-0481
駐車場:無料
HP:http://www.akagi-johba.co.jp/
<アクセス>
・車でお越しの方:関越自動車道「駒寄IC(スマートIC)」より車で約5〜10分
・電車でお越しの方:JR上越線・吾妻線「群馬総社駅」よりタクシーで約7~10分
タマル