桐生市ののこぎり屋根の建物で美味しいパンを食べて絹の手織り体験【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

桐生市ののこぎり屋根

更新日: 2026年03月12日

桐生市には歴史的なのこぎり屋根の建物が数多く点在し、複数の建物が国の登録有形文化財に指定されています。なかでも、現在はベーカリーカフェとして生まれ変わった建物では、同じ建物内で絹の手織り体験も可能。まさに桐生の魅力が凝縮されたスポットになっています。

のこぎり屋根の「ベーカリーカフェ レンガ」で味わう焼きたてパン

のこぎり屋根の「ベーカリーカフェ レンガ」

<「ベーカリーカフェ レンガ」の店内>

 

「ベーカリーカフェ レンガ」は、桐生市の人気のパン屋さんです。建物は大正9(1920)年に建てられたイギリス積みの赤レンガ造りで、のこぎりのようなギザギザの屋根が特徴的。この歴史ある建物は、国の登録有形文化財にも指定されています。

 

実は桐生市には、こうしたのこぎり屋根の建物が数多く残っています。その背景には、明治から昭和にかけて織物産業が大きく発展したことがあります。

 

<のこぎり屋根の天井>

 

のこぎり屋根は北側斜面に大きな窓を設けることで、直射日光を避けつつ安定した間接光を取り入れることができる構造になっています。これにより、糸や生地を日焼けさせることなく、織物の染色作業などに適した明るさが得られるため、織物産業の工場で広く採用されました。

 

このお店はそのうちの1棟をベーカリーカフェとして改装したものです。天井の窓から柔らかな自然光がたっぷりと差し込む店内で、焼きたてパンの香りに包まれながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

 

<店内にはグランドピアノも>

 

店内には大きなグランドピアノもあり、お客さんも自由に弾くことができます。毎週日曜日の午後1時半から2時半までは、プロのピアニストの演奏も行われます。

桐生市のご当地パンや熱々のビーフシチューパンが人気

「ベーカリーカフェ レンガ」の店内

<大きな窓から日差しがたっぷり差し込みます>

 

「ベーカリーカフェ レンガ」の人気のパンをいくつか紹介します。

 

<ビスロール>

 

「ビスロール(税込200円)」は桐生市のご当地パンです。ロールパン生地にビスケット生地を織り込んで焼いているので、外はサクサク、中はふわふわの食感。ほんのりと優しい甘さがあります。

 

<レーズンモンロー(半斤)>

 

「レーズンモンロー(半斤で税込650円)」はデニッシュ生地にレーズンをたくさん詰め込んだ、レーズン好きにはたまらないパン。バターも含まれているので、なにも付けなくても美味しくいただけます。

 

<のこぎり屋根のフレンチトースト>

 

「のこぎり屋根のフレンチトースト(税込200円)」は、食パンをのこぎり屋根の形にカット。もっちりふわふわで、屋根の角の部分はカリッとしています。

 

<ビーフシチューパン>

 

「ビーフシチューパン(税込450円)」、パンの器に熱々のビーフシチューが入った一品です。ビーフシチューはあっさりしていながら深いコクがあります。パンの内側をスプーンで少しずつ削りながらいっしょに食べると、さらに美味しくなります。

「絹遊塾 工房 風花」では手織りなどの体験ワークショップを開催

「絹遊塾 工房 風花」で作られたシルク製品

<「絹遊塾 工房 風花」で作られたシルク製品>

 

「ベーカリーカフェ レンガ」と同じ建物の裏手には、「絹遊塾 工房 風花」があります。ここでは、絹糸の製造から草木染め、手織りまでを一貫して行うほか、絹製品の販売や手織りなどの体験ワークショップを開催しています。

 

<「がら紡機」で絹糸づくり>

 

特に特徴的なのが、国内ではほぼ使われなくなった「がら紡機」を使用した絹糸づくりです。もともとは綿糸を紡ぐための機械ですが、風花ではこれを絹糸に応用。通常は捨てられてしまう繭けば(お蚕さんが最初に吐く糸)や、製糸工程で出る短い繊維を用い、太くて独特の風合いを持つ絹糸を生み出しています。

くるくる回転するフラミンゴ織り機で絹のスヌード作りに挑戦!

くるくる回転するフラミンゴ織り機

<オーナーの板野ちえさんとフラミンゴ織り機>

 

手織り体験に参加してみました。使用するのはフラミンゴ織り機です。本体をくるくる回転させることで縦糸を簡単に巻けるのが特徴で、目や足が不自由な身体障害者でも使うことができます。そのため、オーナーの板野ちえさんは身体障害者にこの織り機を使用した手織りを教える活動を積極的に行っているそうです。

 

<いろんな色の絹糸が用意されてます>

 

今回はスヌード作りに挑戦します。好きな色の絹糸を選んで、最初の縦糸張りだけ板野さんに手伝ってもらい、あとは丁寧なレクチャーを受けながら自分で織り進めます。少しずつ形になっていくのが楽しくて、時間を忘れて没頭してしまいました。仕上げにスチームアイロンをかけてもらうと、きゅっと縮んでほどよい伸縮性が生まれます。

 

<縦糸に横糸を通していきます>

 

<仕上げにスチームアイロン>

 

完成したスヌードを首に巻いてみると、ふわふわでとても温か。はじめてとは思えない仕上がりで、自分でもびっくりでした。

 

今回の料金は入会金500円(初回のみ)、空間使用料2,000円に材料費と消費税で合計5,500円でした。この体験ワークショップの予約は電話で受け付けています。

 

<スヌード完成!>

 

のこぎり屋根の「ベーカリーカフェ レンガ」で、焼きたてパンをランチにゆっくり味わったあと、同じ建物内の「絹遊塾 工房 風花」で本格的な絹の手織り体験ができるなんて、贅沢な組み合わせですよね。食べて・作って・歴史を感じる、このスポットだけで充実した一日を過ごすことができました。

インフォメーション

ベーカリーカフェ レンガ

 

住所:群馬県桐生市東久方町1-1-55

電話・FAX:0277-32-5553

営業時間:(平日)8:00~18:00、(土日)7:00~18:00

定休日:火曜

 

HP:https://www.kiryu-renga.jp

 

 

絹遊塾 工房 風花

住所:群馬県桐生市東久方町1-1-55

電話・FAX:0277-32-6387

営業時間:10:00~17:00、体験ワークショップは10:00~15:30

定休日:火曜

 

HP: https://kouboukazahana.wixsite.com/kazahana

 

本文中の価格は、20261月取材時点のものです。

小林ていじ

小林ていじ

群馬県館林市出身のフリーライター。海外をふらふらと放浪するのが好きで、旅の記事をもっとも得意とする。現在は日本にいるが、また海外に出てずっと旅して暮らしたい。