【中之条花楽の里】自然がアートを織りなす標高1000mのナチュラルガーデン

中之条花楽の里

更新日: 2025年10月23日

「中之条 花楽の里」は、“ありのままに生きる植物たち”と出会い、人が自然と寄り添う時間を過ごせる「ナチュラルガーデン」。春から秋にかけて、色とりどりの草花やハーブが四季の移ろいを描き出し、風に乗って届く香りや小鳥のさえずりが、訪れる人を大自然の世界へといざないます。

園内ではカフェでのひとときや食事も楽しめるほか、ドライフラワーづくりやクラフト体験も人気があります。心身を解きほぐす「ガーデンリトリート」にもぴったりの、天空のナチュラルガーデン「中之条 花楽の里」の魅力をご紹介します。

 

中之条・六合の自然が出迎えてくれるナチュラルガーデン「中之条 花楽の里」

上信越高原国立公園内のほど近くに広がる癒しのガーデン

山々に囲まれた美しいロケーション

 

「中之条 花楽の里(からくのさと)」は、群馬県吾妻郡中之条町の六合地区(くにちく)。上信越高原国立公園の豊かな自然が広がるエリアにあり、「日本で最も美しい村」連合に加盟しています。

ここは、昔ながらの里山の風景や伝統的な暮らしが今も残る地域で、「日本の原風景」を感じさせてくれます。標高700〜1,200メートルに広がる高原地帯には、四季ごとに姿を変える山々や清らかな渓流、湯けむりが立ちのぼる温泉地など、自然の美しさが随所に広がっています。

かつて「山の上庭園」という名前で親しまれてきましたが、2000年に「中之条 花楽の里」としてリニューアルオープンしました。季節ごとに咲く花々が訪れる人を迎え、心安らぐ時間を与えてくれます。

四季を通して「自然と歩む時間」をたっぷりと楽しめる癒しのガーデンです。

 

コンセプトは自然と人との共存

生き生きとした姿を見せるあじさいの一種

 

イギリス発祥の「ナチュラルガーデン」という考え方を取り入れ、化学肥料に頼らず、虫や動物、植物などの自然が人と共に生きるスタイルを重視しています。

標高差50mほどある丘の上までガーデンが続き、四季折々の草花や花木が咲き誇ります。中之条の生態系と対話できるかのようです。

 

丘の上の展望台がビエンナーレの作品に!

 

2年に一度開催される現代アートの祭典「中之条ビエンナーレ」の会場のひとつでもあり、自然とアートが融合した作品も鑑賞できます。

ガーデンを中心に、地元の素材を生かしたカフェやショップ、ドライフラワーを扱うクラフトショップも併設しており、自然とアート、そして人のぬくもりが調和する、ゆったりとしたひとときを過ごせます。

四季折々の美しさを奏でるナチュラルガーデン

庭園で出会える季節の植物たち

園内案内図

 

季節ごとに異なる表情を見せる花々が咲き誇るガーデン。エリアによって咲く花の種類が異なり、そこに集う小さな生きものたちの姿を楽しむことができます。ここでは、四季折々に変化する園内の魅力をご紹介しましょう。

春(4〜5月)、山の上にもやさしい春の気配が訪れます。春の初めには、枯れ草色の大地から新芽が顔をのぞかせ、春の息吹を感じさせる光景にも出会えます。スイセンやムスカリ、ユキヤナギ、ジューンベリーなどの白い花々が森を明るく染め、やわらかな光を感じさせます。

夏(6〜8月)は、植物の生命力がもっとも輝く季節。背丈を超える草花の間を歩けば、蝶や蜂が舞い、まるで自然と一体になるような感覚に包まれます。エーデルワイスやコマクサなど、高山植物が石積みガーデンに咲く姿は、この標高ならではの見どころです。

秋(9〜11月)になると、オミナエシやグラス類が風に揺れ、黄金色に染まる「草の庭」が広がります。9月から10月にかけては、フジバカマの花を求めてアサギマダラが飛来、またさまざまな蝶たちも姿を見せてくれます。晩秋には、種を抱えた草の姿や霜、紅葉が織りなす静かな風景が広がり、季節の移ろいを感じられます。

 

初秋にガーデンをめぐる

大きなモニュメントがお出迎え

 

筆者が花楽の里に訪れたのは、まだ夏のような日差しが差し込む初秋の日。エントランスでは、アーティスティックな大きな鯨のモニュメントが、まるで園内へと誘うように出迎えてくれました。

 

ショップやカフェがあるレストハウス

 

左手にはレストハウスがあり、右手には丘一面に広がるガーデンが広がっています。木製の階段を上がり、足に優しいウッドチップの遊歩道をゆっくり歩き、ゆるやかな坂道を進んでいきます。

 

25周年を記念してドライフラワーで飾られた四阿

 

丘の途中には、花楽の里誕生25周年記念で造られた四阿があり、自然に溶け込むようにナチュラルガーデンの雰囲気を引き立てています。

 

丘一面を彩る季節の花々

 

歓迎してくれているかのように咲き誇る花々がこんなにも素敵な風景を見せてくれました。

 

読書もできそうな青いベンチ

 

丘の中腹にある青いベンチにそっと腰を下ろし、景色を見渡せば、心がほぐれていくような、やさしい時間が流れていきます。

季節ごとに表情を変える花木や、緑が眼下に広がる「天空のナチュラルガーデン」です。

地域の魅力がぎゅっと詰まったレストハウス

ショップにはお土産にもピッタリのナチュラルグッズや伝統工芸品が並ぶ

アロマや花の心地よい香りが漂うレストハウス

 

レストハウスに入ると、ナチュラルグッズが並び、癒しの香りに包まれます。

地元で栽培された花を使ったドライフラワーなどの花材がたくさん!

 

心地よい香りを放つアロマキャンドル

 

また100種類を超えるドライフラワーや、お土産選びや自宅でのガーデニングの素材探しにもピッタリ、ナチュラルガーデンならではの品揃え。ハーブティーやコスメ、キャンドルなどの雑貨も充実しています。

 

健康維持にもピッタリなハーブティー

 

また、ハーブティーや天然由来成分を配合したコスメなどの雑貨もたくさんあります。

 

六合エリアの伝統工芸品「こんこんぞうり」

 

伝統工芸品の「こんこんぞうり」や国の「伝統的建造物群保存地区」である赤岩地区で生産されるまゆを使った工芸品なども並びます。これらは、近年の高齢化により作り手が少なくなっているため存在が危ぶまれる幻の工芸品といっても過言ではありません。

さらに、手作りの革製品や自然にちなんだ様々なアイテムや地元産の食材などを使ったお土産も販売しています。

 

通路に並ぶ素材やクラフトアイテム

 

ショップ横の通路には木の素材やクラフトアイテムが並びます。

 

地元産のドライフラワーを販売

 

その先には、ドライフラワー専門スペースがあり、花楽の里や地元の生産者さんの手により生まれたドライフラワーなどの商品が並び、まるでアートギャラリーのような雰囲気を醸し出します。

 

自然に包まれた癒しのカフェ「COFFEE SHOP」

ドリンクや食事も楽しめる「COFFEE SHOP」

 

園内散策の後に立ち寄りたいのが、レストハウス内にある「COFFEE SHOP」。大きな窓からは四季折々の風景が広がり、まるで自然の中にいるような開放感に包まれます。

香り豊かなコーヒーやハーブティーなどのドリンクをはじめ、地元食材を使ったカレー、ハンバーグやとんかつ定食、パスタなどのフードメニューもあるので、お腹が空いても大丈夫!

 

癒しの空間で頂くポークカレーとアイスコーヒー

 

晴れた日には、テラス席で心地よい風と景色を楽しみながら、くつろぎの一時を過ごせます。

自然を活かした様々なワークショップや体験ができる

体験レッスン

心が解ける体験レッスン

 

花楽の里では、庭園散策だけでなくクラフト体験教室も行っています。園内で栽培されたドライフラワーを使って、自分だけのアレンジメントに挑戦できます。

ハーバリウム、リース、スワッグなど、花や雑貨を使った体験が可能(有料、要予約)で、初めての人も気軽に参加できるメニューも用意されています。旅の思い出に、オリジナル作品を持ち帰ることもできますよ。

 

毎月開催される体験レッスン

 

当日参加申し込み可能なレッスンもあるので、公式HPの最新情報は要チェックです。

 

中之条の豊かな自然と人の手がやさしく加わり生まれた「中之条 花楽の里」。花々や木々の息吹、風の音や土の香り、木漏れ日のぬくもり──そのすべてが「自然が織りなすアート」となって、訪れる人に癒しと優しさをもたらしてくれます。季節ごとに異なる表情を見せるガーデンは、“自然とともに過ごす時間”を実感できる特別な場所です。クラフト体験や地元産の食材を活かした食事、伝統工芸品やナチュラル雑貨のショッピングなど、楽しみ方がたくさん。日常を離れ、心と体をゆるやかに整える「ガーデンリトリート」にもピッタリな、深い癒しと感動をも与えてくれるナチュラルガーデンです。

 

インフォメーション

中之条 花楽の里

住所:群馬県吾妻郡中之条町大字入山小森口4046-2
アクセス:車 関越自動車道渋川伊香保ICより約1時間15分
無料駐車場:あり
営業時間:9:00〜17:00(カフェレストランは10:00〜16:00)
開園期間:4月中旬〜12月下旬

公式HP:https://karakunosato.nakanojo-g.jp/

 

観光ぐんま編集室

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群馬県観光公式サイト「心にググっと 観光ぐんま」の情報発信を担当する、観光ぐんま編集室です。県内各地の観光やグルメ、イベントなどの情報をみなさまにお届けします。