閉鎖から6年の歳月を経て復活した彼岸花の群生地「早川淵彼岸花の里」へ 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

3,000㎡の林の中に咲く約30万本の彼岸花
「早川淵彼岸花の里公園」は、勢崎市境三ツ木の国道17号線と国道354号線の交差する場所からほど近く、県道315号線の西側で、1級河川「早川」左岸のサイクリングロードわきに立ち並ぶクヌギ林の中にあります。
3,000㎡の公園内では、自然に自生したといわれている約30万本の彼岸花が鑑賞できます。平坦な林の中に咲いているため、花を眺めながらゆっくり過ごすことが出来るのが特徴です。
<開園期間はその年によります>
林の中に広がる真っ赤な異空間へようこそ!
<園内中央の遊歩道>
園内の中央に続く遊歩道の両脇に広がる彼岸花。
花が満開になったその時には、まるで真っ赤な絨毯が敷き詰められたような美しい景色が広がります。光が差し込む林の中に佇んでいると、別世界にいるような感覚に陥ります。
環境保全活動を全てボランティアの手によって自主運営しています
<開花の3カ月ほど前から周辺の整備を始めます>
管理運営をされている「早川淵彼岸花の里を愛する会」のメンバーは現在11名。全てボランティアで活動されています。
旧管理団体の事情により2019年から閉園となっていたこの地を「再びみなさんに楽しんでもらえる公園にしたい」という思いと、公園再開を望む地元の方々、さらには彼岸花を見たいというファンの方々の声に後押しされ、本格始動から1年後の2024年、ついに再開することができました。
再開するにあたっては、荒れ果てた雑草だらけの公園の整備から始まり、花の管理、また官庁との調整など、何度も困難な場面に直面したと伺いました。しかし、その都度、仲間の協力や「必ず再開するんだ!」という強い思いが、「早川淵彼岸花の里公園」の復活の原動力となったそうです。
<代表の川田さん>
綺麗な花には「毒」がある
<中央に見えるのは、彼岸花の球根>
花の様子を見に伺うと(9月上旬)、数日前に降った雨で土や落ち葉が流され、まだ芽が出る前の球根があらわになってしまっていまし
この球根、じつは毒があるんです。田畑を荒らす小動物や虫が、球根の毒を嫌って避けけるため、古くから植えられてきたのだそうです。
どうりで田んぼのあぜ道などで良く見かけるはずですね。
また、彼岸花は別名の多い花としても知られていて、その数なんと1,000以上!
なかでも「彼岸花」や「曼殊沙華」は馴染みのある名前です。「お彼岸の頃咲く」ことからその名が付いたようですが、「彼岸」という言葉が「あの世(死)」のイメージがあるため、死人花(シビトバナ)や幽霊花(ユウレイバナ)、地獄花(ジゴクバナ)など少し不吉な言葉をイメージする別名もあるんです。
<ところどころ咲く白い彼岸花も魅力的です>
誰でも気軽に訪れることが出来る魅力的な公園
<臨時駐車場・芝生公園>
彼岸花の里公園から約250mの場所にある下田中芝公園と、約100mの場所にある有限会社ディップ様の敷地に臨時駐車場があります。
公園の目の前の駐車場は、身体の不自由な方の専用駐車場となります。
園全体が平坦な地形で、園内中央にある、約3mの幅広い遊歩道園も平坦で歩きやすいため、車いすの方にも安心してお越しいただくことが出来ます。そのため、復活1年目だった2024年、介護施設の方や福祉施設、病院等からもたくさんの方が来園されたそうです。
今年の彼岸花も、たくさんの来園者のみなさんを楽しませてくれるでしょうね。
たくさんの人の思いが詰まった早川淵彼岸花の里公園。
再開までの道のりに想いを馳せて花を眺めると、いつもの彼岸花よりもっと輝いて見えるかもしれません。
2025年の開園期間は9月16日~30日です。ぜひ彼岸花を見に訪れてみてはいかがでしょう。
※開園期間はその年によって変わります。最新情報はHPなどでご確認ください。
インフォメーション
早川淵彼岸花の里公園
住所:群馬県伊勢崎市市境三ツ木
電話:090-2334-7746(早川淵彼岸花の里を愛する会代表)
営業時間:8:00~17:00
入園料:無料 ※ペットの入園はできません
トイレ:あり(100m先の仮設、芝生公園)
HP:「太平記の里」歴史研究会
※ホーム画面に「早川淵彼岸花の里公園」についての記載あり

春野こむぎ