頭文字Dの聖地でラリー車を激写 前編 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

峠の湯で始まるラリーの熱気
6月7日(土)、安中市碓氷峠の「峠の湯」に朝8時に到着しました。モントレー2025の旧碓氷峠SS撮影ツアーは、2024年に続き2回目の開催! 普段は立ち入り禁止の旧信越本線廃線跡からラリーを観戦できる特別なツアーで、頭文字Dの聖地を巡る夢のような体験ができます。なお、SS(スペシャルステージ)とは、ラリーイベントでタイムを計測する特別な区間のことです。
ツアーには、100人以上が参加し、親子連れから20代、70代まで幅広い方々が集まりました。
<受付の様子>
峠の湯前で設置されていた受付ではパンフレット、タオル、峠の湯の入浴・食事チケットをいただき、期待が膨らみます。
<パンフレット、タオル、峠の湯の入浴・食事チケット>
受付後は公園内や車で待機し、10時に全員が集合。頭文字Dやモータースポーツファンで会場は大いに盛り上がっていました。
<参加者を集めて、ツアーの流れを説明してくれます>
イベントの開催に係る、安中市観光機構の上原さんが拡声器でツアーの流れを丁寧に説明してくれます。 碓氷峠の豊かな自然と聖地の雰囲気に、心が躍ります。ラリーの迫力と群馬の魅力を存分に味わう一日が、ここから始まりました。いよいよ出発になります!
碓氷第3橋梁とアプトの道の聖地
10時に峠の湯を出発し、旧信越本線の廃線跡「アプトの道」を歩いてSS2の撮影ポイントへ向かいます。アプトの道は、明治時代(1893年開通)から碓氷峠の急勾配を登るために敷かれた鉄道の廃線跡で、歴史的なトンネルや橋梁が残る人気のハイキングコースです。ひんやりしたトンネルは心地よく、適宜設けられた休憩時間で疲れを癒せます。自分のペースで歩けるので、景色を堪能しながら筆者も進みます。
<トンネルを抜けて碓氷第3橋梁(めがね橋)上に到着>
10時45分、碓氷第3橋梁(めがね橋)に到着。新緑に映える石造りのアーチが頭文字Dの聖地らしい風情を放ち、心を奪われます。
<この時期の碓氷第3橋梁(めがね橋)の景色はお見事>
11時20分、熊ノ平駅に到着。
<熊ノ平駅に到着! 廃線跡の聖地に感動>
こちらで昼食の峠の釜めしを受け取ります。限定版のデザインが聖地の特別感を高めます。
<限定の峠の釜めしが配布され、参加者は嬉しそうに受け取っていました>
筆者も釜めしを受け取り、説明を受けた後、観戦ポイントへ向かう廃線跡のトンネルに入ります。ここからのトンネルは照明がなく、躓きやすいので、明るいライトやヘッドライトの持参をおすすめします。
<廃線跡のトンネル内は照明がありません>
立ち入り禁止エリアの観戦ポイントを紹介
熊ノ平駅を過ぎ、暗いトンネルを抜けると、碓氷峠の観戦ポイントが次々と現れます!頭文字Dの聖地らしい臨場感が待ち受け、ラリーの迫力がすぐそこにありました。ここでは、筆者が歩きながら観戦ポイントを撮影したので、順番に紹介していきます。
<旧国道 18 号:93C 廃線跡:下り線 4 号―5 号間>
緩やかなヘアピンカーブで見通しが良く、比較的撮影がしやすい
<旧国道18号:95C 廃線跡:下り線5号―6号間>
2024年に土砂崩れで一時通行止めになりましたが、地元の方々の尽力で見事に復旧!新緑とラリー車を絡めた絶景の俯瞰写真が狙える
<旧国道 18 号:105C 廃線跡:下り線 6 号―7 号間>
右側のカーブからラリー車が来るのでピントが合わせやすい
<旧国道 18 号:119C 廃線跡:下り線 8 号―9 号間>
木々の合間から撮影するため、視界が狭く難易度が高い。木々の前ボケとラリーカーを絡めた魅力的な写真が撮れる
<旧国道 18 号:128C 廃線跡:下り線 9 号―10 号間>
障害物がなくて、クリアな視界で撮影ができます。筆者オススメの撮影ポイント
各ポイントは30名程度の定員で、移動も可能です。スタッフの説明後、一眼レフやスマホで撮影を楽しみます。ただ、熊ノ平駅以降は簡易トイレが無いので、事前に済ませておくのもポイントだと思います。
どのポイントも写真映え抜群で、ラリーのダイナミックな瞬間を切り取るのに最適です。聖地の雰囲気と相まって、忘れられない撮影体験ができますよ。
観戦ポイント128Cでラリー車を激写!
<ALEX・エンクロス・ライトアップラリーチーム - Subaru BRZ ->
12時すぎ、筆者は観戦ポイント128Cに到着。碓氷峠の秘境の静寂に胸が高鳴ります。
<沢山歩いて128Cのポイントに到着>
128Cはどのアングルからも絶好の撮影スポット。参加者はスマホや一眼レフで撮影し、連写で瞬間を切り取ります。
<スマートフォンで撮影する観客>
当日は、一眼レフだけでなく、スマホで写真や動画を撮る人が沢山いました! 「一眼レフカメラがないから」と参加を迷う方でも、スマホで十分クリアな写真や迫力の動画が撮れますので安心して参加してください。
<NUTAHARA Rally Team - Toyota GR yaris Rally2 – 新緑の中からラリー車がでてきました>
険しい山道に響くエンジン音が聞こえたので、いよいよスタートのようです!『頭文字D』の聖地を目覚めさせるような、格好良いラリー車が続々出てきました。
筆者は、地元群馬の新井選手を応援していて、迫力ある走りに心奪われました。
<R2R x YAHAGI Racing Team - Skoda Fabia R5 - 新井大輝・立久井大輝選手。若さ溢れる走りは大迫力!>
<SUBARU TEAM ARAI - Subaru WRX VBH - 新井敏弘・小坂典崇選手。スバルブルーが格好良い>
群馬ゆかりのスバル車と新井敏弘・小坂典崇選手の走りが、難易度の高いコーナーで輝きます。スバル車の鮮やかなボディが新緑に映え、鋭いコーナリングが風景に溶け込みます。
撮影中、ふと各ドライバーのライン取りが違うことに気づきます。内側を鋭く攻める車もあれば、外側をスムーズになぞる車もあり、その個性が聖地の風景に映えます。撮影しながらこういう楽しみ方もありですね。
<AISIN RALLY TEAM with LUCK - Toyota GR yaris –>
<TOKUO WORKS Racing - Toyota GR yaris – 新緑の影の間に内側を攻めるラリー車を入れて撮影>
<CUSCO RACING - Toyota GR yaris ->
<FIT -EASY Racing - Toyota GR yaris - 流し撮りにも挑戦。上手く背景が流れました>
<K-one Racing Team - Toyota GR86 - MFゴーストファンが熱狂!>
<WinmaX Rally Republic -Subaru WRX STI- ラリー車は正面だけでなく、後ろ姿もカッコいい!>
<スクーデリアVRKタクミクラフト -Nissan Violet->
ラリーのスピード感と碓氷峠の自然が織りなす臨場感に、シャッターを切る手が止まりませんでした。この聖地で捉えた1枚は一生の宝物になるはずです。
限定版の釜めしを堪能
筆者は、観戦ポイント128Cの撮影の合間に、熊ノ平駅で受け取った限定版の峠の釜めし(頭文字D 真子&沙雪ver.)を味わいました。シルエイティの青釜デザインは、映画撮影を記念した特別版です!
<限定版の「峠の釜めし」『頭文字D』真子&沙雪ver>
昨年は廃線ウォーク限定の釜めしでしたが、今年は真子と沙雪の魅力が光ります。明治創業のおぎのやは、1958年から続く群馬名物の釜めしを提供しています。しいたけ、鶏肉、たけのこなどが香る出汁のごはんは、深い味わいで絶品です!
<個人的に椎茸と鶏肉が絶品!出汁が染みたご飯も最高でした!>
ちなみに、筆者は峠の釜めしが大好物なんです。出汁が染みた深い味わいと濃厚な旨味が絶妙で「また食べたい!」と心が満たされました。頭文字Dの世界観を感じながら、食べれたので幸せな時間になりました。
モントレー2025」の碓氷峠SS撮影ツアーは、“頭文字Dの聖地”で繰り広げられる、最高に熱い冒険でした!峠の湯でひと息ついた後は、歴史あるめがね橋を巡り、C128地点でラリーカーの迫力を間近に体感。シャッターを切る手が震えるほどの興奮でした。群馬の雄大な自然と、聖地ならではの独特な空気感に心が震えた一日でした。後編では、ツアーのさらなる魅力をお届けします!
インフォメーション
一般社団法人安中市観光機構
住所: 群馬県安中市松井田町横川441-6
電話: 027-329-6203
旧道碓氷峠SS観戦ツアー
①『SS2をツアー専用の場所で観戦』
※SS3は遊歩道アプトの道でフリー観戦:1名18,000円
②『SS3をツアー専用の場所で観戦』
※SS2は遊歩道アプトの道でフリー観戦:1名18,000円
③『SS2&SS3をツアー専用の場所で観戦』:1名23,000円
料金に含まれるもの:峠の湯施設利用代金(入浴チケット・食事チケット・駐車スペース)、保険代、観戦ツアーガイド代、昼食(峠の釜めし)、モントレープログラム冊子

タマル