東日本最大の古墳大国・群馬県！吉岡町の古墳公園を楽しもう

（写真提供：吉岡町文化財センター）

さっそく古墳のご紹介……といきたいところですが、まずは「吉岡町文化財センター」で古墳について学んでみましょう。事前の知識があると、古墳を見学したときの見え方がまた変わってきますよ。

吉岡町文化財センターは、北群馬郡吉岡町南下の「南下古墳公園」敷地内にあります。吉岡町の歴史とともに、南下古墳群や三津屋古墳の特徴・見どころが展示されています。映像資料によって、実際には入ることができない石室の内部を知ることができるのはありがたいですよね。

吉岡町文化財センターは無料で入館できます。それだけではなく、吉岡町の文化財を学べるすごろくや古墳型貯金箱のペーパークラフト、埴輪のキーホルダーなどわくわくするお土産が多数用意されているのです。ここでしかゲットできない限定商品（なくなり次第終了）ばかりですので、訪問した際は忘れずに受け取ってくださいね。

関越自動車道駒寄スマートICから約5分の場所にある「南下古墳公園」。先程ご紹介した吉岡町文化財センターと接する形で、6世紀後半から7世紀末までに築かれたとされるA号からF号の6基の古墳があります。平成5年9月8日に群馬県の指定史跡になりました。

残念ながら石室の中に入ることはできませんが、6基の内Ａ号墳からＥ号墳までの5基には石室が残っているそうです。またA号墳とE号墳には全国でも珍しい石材加工の際につけた作業線である「朱線」や漆喰の跡が確認されており、貴重な史跡であることがわかります。石室内部や調査の様子は、ぜひ吉岡町文化財センターの展示資料でご確認ください。

（写真提供：吉岡町文化財センター）

秋になると、吉岡町文化財センターの前に彼岸花が咲き誇ります。秋に訪れる際は、古墳見学とあわせて彼岸花の観賞もお楽しみください。

石室が残存する古墳でも、安全面から入ることができない……古墳巡りにはそんなジレンマがありますよね。しかし関越自動車道駒寄スマートICから約10分の場所にある「三津屋古墳」では、復元された石室を見学できるのです。

三津屋古墳は無人ですが、午前8時30分から午後5時までの間、横穴式石室に設置された扉から自由に入室できます。二段構築の墳丘の内部は広々としており、本来古墳では見ることのできない盛土断面が展示されています。

三津屋古墳は全国でも数例しかない八角墳のうちのひとつです。八角墳は７世紀中頃以後、主に天皇陵に採用された形式といわれています。葺石や墳丘の陵角の状態が良いため、高台側にある駐車場から見下ろすと、八角形の美しい姿を鑑賞できます。

古墳に興味のある方にはおすすめの三津屋古墳ですが、住宅地の中にあり、場所が少々わかりづらくなっています。駒寄小学校から南下して、途中にある案内板の２つ目の角で曲がると広い駐車場があり、古墳の正面へまわれるのでおすすめです。

今回は吉岡町にある2つの古墳をご紹介しましたが、群馬県内にはまだまだ見ごたえのある古墳がたくさんあります。ぜひ実際に足を運んでみてください！

南下古墳公園/吉岡町文化財センター（文化財事務所）

〒370-3604  群馬県北群馬郡吉岡町南下1322−12
TEL：0279-54-9443
アクセス：関越自動車道駒寄スマートICより約5分
定休日：
吉岡町文化財センター　月曜日（月曜日が祝日の場合はその翌日）、祝日の翌日、年末年始（12月28日～1月4日）
開館時間：（吉岡町文化財センター展示室）9:00～16:00
駐車場:普通自動車16台・大型自動車2台・障害者用2
入館料：無料
https://www.town.yoshioka.gunma.jp/kankou/tourism/002971.html

三津屋古墳

〒370-3602 群馬県北群馬郡吉岡町大久保字三津屋2037-1
TEL：0279-54-9443
アクセス：関越自動車道 駒寄SICより約10分
定休日：なし
料金：無料
入室可能時間：8:30～17:00
https://www.town.yoshioka.gunma.jp/kankou/culture/001438.html