ちょっと気になるあなたへ。「群響」で出会うクラシックの世界 −群馬交響楽団 −【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】
群馬に「群響」あり
(画像提供:群馬交響楽団)
「群馬交響楽団(群響)」は、1945年11月に創設された「高崎市民オーケストラ」を祖とする地方オーケストラです。
1955年に公開された映画「ここに泉あり」のモデルとなり、2003年にNHKの「プロジェクトX~挑戦者たち~」で草創期が紹介されるなど、国内でも広く知られています。群響は、第615回の定期演奏会では第19回ショパン国際ピアノコンクールの優勝者エリック・ルーを招くなど、年に10回の定期演奏会を開催。また、2004年には天皇皇后両陛下、デンマーク国女王陛下同王配殿下をお迎えしての移動音楽教室を開催し、2005年にはNHKの朝の連続テレビ小説「ファイト」(主演:本仮屋ユイカ)のテーマ曲を演奏しました。また、コロナ禍の2021年には、広く一般に参加者を募り、楽団員とリモートで演奏する動画イベント「群響とラデツキー行進曲」をひらくなど積極的に活動しています。

<映画「ここに泉あり」の撮影>
(画像提供:群馬交響楽団)

<私の妻も参加した動画イベント「群響とラデツキー行進曲」>
音楽の街である高崎を支える「高崎芸術劇場」
(画像提供:高崎芸術劇場)
群響は、1961年から長く拠点としてきた「群馬音楽センター」から、2019年に開館した「高崎芸術劇場」へ移しました。「高崎芸術劇場」では、オーケストラ、ミュージカル、ロックなど幅広い舞台芸術を、優れた音響と快適な鑑賞環境で提供可能であり、世界的なオーケストラやミュージシャンなどから高い評価を得ています。
2024年には340回の公演を開催し、群響が定期演奏会などで主に利用する「大劇場」は国内最大級の面積と間口の広さを誇ります。2025年には、6月に東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」の地方巡演の千秋楽、さらに、11月に世界三大オーケストラの一つである「ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団」がクラウス・マケラの指揮で来日公演を行い、いずれも好評を博しました。
また、この「大劇場」の他に、室内楽やリサイタルなどの音響にこだわった「音楽ホール」、ライブハウスや演劇など多様なニーズに応えられる「スタジオシアター」などを備えています。

<開放感のある「エントランススクエア」>

<国内最大級の「大劇場」>
(画像提供:高崎芸術劇場)
コンサートの裏側は?
(画像提供:群馬交響楽団)
コンサートの演奏曲目は、どのように決まるのでしょうか?
曲目は、シリーズ毎のテーマや出演者の希望、地域性など様々な要素を考慮して決定されています。2025年は群響創立80周年であったため「8」という数字にこだわり、ショスタコーヴィチの「交響曲 第8番 ハ短調 作品65」やマーラーの「交響曲第8番 変ホ長調(千人の交響曲)」が演奏されました。
演奏会に向けての練習は基本的に各奏者に委ねられており、オーケストラでの合奏練習までに譜面通りに演奏できることが求められます。合奏練習では、指揮者の解釈に基づき、演奏が磨かれていきます。楽曲の解釈や音楽観などには、指揮者の個性が強く出るそうです。
本番当日の会場入り時間も奏者に任されており、リハーサルの30分から1時間前に会場に入る人が多い一方、2時間以上前からウォーミングアップを始める奏者もいるとのことです。本番前には長めの休憩がありますが、食事を取らない人や、リラックスできるように何もしない人、直前まで熱心に練習する人など、本番で最高のパフォーマンスを発揮するために、自身のルーティンに沿って過ごすそうです。

<舞台袖から見るとこんなふうに見えます>
(画像提供:群馬交響楽団)
スタッフに聞いたクラシックコンサートの楽しみ方
(画像提供:群馬交響楽団)
クラシック音楽というと、身構えてしまう人も多いかもしれません。そこで、群響事務局の多胡 尚徳 様に、コンサートの楽しみ方について聞いてみました。
まずはコンサートを聴いてみたいという人は、聴き馴染みがある曲を組み入れた「夏休みコンサート」や、「午後の名曲コンサート」、平日午前に60分間で気軽に楽しめる「ふらっとコンサート」などがオススメとのことです。
また、コンサートの楽しみ方ですが、気になる楽器や、主旋律を奏でるパートを見つけるとオーケストラの更なる魅力に気づくかもしれません。また、有名な作曲家のあまり知られていない曲や、自分が興味を持っている楽器が主役となる曲のコンサートを選ぶのも面白いと思います。
コンサートの聴き方に定型はありません。私語を控えるなど最低限のマナーを守れば、楽しみ方は人それぞれだそうです。
私はこんな感じで聴いています
(画像提供:高崎芸術劇場)
私は、時々、クラシックのコンサートに行きますが、それは妻が所属しているオーケストラのコンサートです。本番後の打ち上げに楽器を持ち込みたくない妻に代わり、私が楽器を持ち帰るのです。
そんなクラシックに疎い私は、こんな感じでコンサートを過ごしています。私は、比較的に早めに会場に入ります。服装は、彼女との初デート・・・程度の服装です。座席はオーケストラ全体を見渡せる2階席、それも両脇の最前列が好みです。開演までに入場の際に配られるパンフレットに目を通したり、眠いなら一眠りしたり、リラックスして過ごします。開演すると、私は演奏をじっくり聴くというより、演奏を BGM に奏者の所作を眺めています。ステージは想像以上に暑いので奏者は汗を拭いたり、管楽器の奏者は楽器内の唾を除いたりします。
多くの場合、幕間に休憩があるのでトイレに行きながら少し体を動かし、リフレッシュしています。ここ「高崎芸術劇場」の大劇場には「シアタービュッフェ」があるので、コーヒーなどで気分転換するのも良いと思います。
クラシックに詳しくなくても、自分なりの方法で十分に楽しめるのがコンサートの魅力だと感じています。

<開演までにパンフレットに目を通します>

<「シアターブッフェ」で気分転換するもよし>
アフターコンサートを楽しむ
「高崎芸術劇場」には「エントランススクエア」に隣接した「シアター カフェ&レストラン」があり、お料理やお茶を楽しむことができます。
人気のランチセットは月替わりで内容が変わります。今回は、桜海老とキノコ和風スパゲティのパスタセットと、スモークサーモンとモッツアレラのクロワッサンサンドのパンセットをいただき、パスタもクロワッサンも美味しかったです。そして、デザートとして季節限定のコーヒー風味のモンブランをお願いしましたが、ほんのりとしたコーヒーの苦味が心地よく、楽しめました。他には店長オススメの苺のショートケーキや自家製のチーズケーキも人気だそうです。
会場に隣接して、このような場所があるのはありがたいです。コンサート後にすぐ日常へ戻るのではなく、こうした空間でゆったり過ごすことで、音楽の余韻をより深く味わうことができます。もちろん、コンサート前に、お茶でもいただき、心を落ち着けてから、会場に入るという利用の仕方も大いにオススメできると思います。

<人気のランチセットとケーキ>
「群馬交響楽団(群響)」は、国内で広く知られたオーケストラの一つです。クラシックコンサートというと敷居が高く感じる方もいると思いますが、来場者が皆、クラシック音楽に精通している訳でありません。クラシックコンサートの聴き方に決まりはありません。聞くというより、「少しのぞいてみる」くらいの気持ちで、ぜひ、群響のコンサートに足を運んでください。
インフォメーション
群馬交響楽団
住所:群馬県高崎市栄町9-1 高崎芸術劇場3階
電話:027-322-4316
H P:https://www.gunkyo.com/access/
Facebook:https://ja-jp.facebook.com/gunkyo.official/
Instagram:@gunkyo_official
X:https://x.com/gunkyo_official
高崎芸術劇場
住所:群馬県高崎市栄町9-1
電話:027-321-7300
H P:https://www.takasaki-foundation.or.jp/theatre/index.php
Instagram:@takasakicitytheatre
シアター カフェ&レストラン
住所:群馬県高崎市栄町9-1高崎芸術劇場1階
電話:027-328-2019
H P:https://takasaki-theatre-cafe.jp
Instagram:@theatrecafe_restaurant
福田 靖