新前橋駅前の「高橋与商店」で角打ちして群馬の地酒を楽しむ 【ぐんま観光県民ライター（ぐん記者）】

＜高橋与商店＞

「高橋与商店」はJR新前橋駅の東口ロータリーに位置します。丸で囲まれた「与」の大きな文字が目印です。

お店は1932（昭和7）年にタバコ店として創業しました。2代目の高橋与志美さんからは酒屋に転身。店名も彼の名から取って「高橋与商店」になりました。配達を中心に売り上げを伸ばしていましたが、大手との価格競争に巻き込まれるようになり、経営は苦境に。そこで、4代目の福田祐二さんは業態を配達から店売りにシフト。群馬の地酒を充実させ、店じまいする酒屋から取引先の酒造メーカーを引き継ぐことで、品揃えを強化しました。

その努力が実り、今では「群馬の美味しい地酒が揃う」と評判の人気店になりました。店売りへ転換したのを機に、角打ちもスタートし、気軽に一杯楽しめるスポットとしても愛されています。

＜4代目の福田祐二さん＞

＜店内の一角で角打ち＞

では、早速、角打ちで群馬の地酒を楽しみましょう。角打ちは17時からで、ラストオーダーは19時（日曜は18時）。その日のお酒のメニューはホワイトボードに書かれており、すべて60mlのカップで提供されます。

＜あさつゆ＞

この日、まず、いただいたのは、浅間酒造の「あさつゆ（税込200円）」。その名のとおり、朝露のように爽やかで、後味はすっきり。一杯目にぴったりのお酒です。

＜マッチョ 雄町＞

二杯目は、牧野酒造のマッチョシリーズの「雄町（税込200円）」。通常の日本酒は外側を削り落としたお米を使用しますが、このお酒のお米は外側を削り落としていません。そのため、お米の外側に含まれるタンパク質やアミノ酸が多く残り、お酒に力強い旨味とキレを与えています。それがこのお酒が「マッチョ」と呼ばれる由縁です。火入れしているのに、微かにガス感があるのも特徴。マッチョな男性がポージングして味わいのキレを表現している瓶のラベルもインパクト抜群です。

＜ツチダ麹99Gold＞

三杯目は、土田酒造の「ツチダ麹99Gold（税込300円）」。日本酒の麹の割合は20%くらいが平均ですが、このお酒の麹の割合はなんと99%！　甘味と酸味が強く、余韻も長く味わうことができます。このGold版は通常版よりもお米の削りを抑え、酸味をさらにアップさせています。

＜貴娘オランジュ＞

四杯目は、貴娘酒造の「貴娘オランジュ（税込200円）」。無濾過熟成なので、お米そのままの優しい甘味と香りを楽しむことができます。

＜みなかみ仕込干し豚といぶりがっこチーズ＞

もちろん、お酒のつまみもあります。数ある中から選んだのは、「みなかみ仕込干し豚（税込693円）」と「いぶりがっこチーズ（税込538円）」。どちらも日本酒との相性抜群。特に干し豚は噛むほどに肉の旨味が溢れ出し、その味の余韻を口の中に残したまま、日本酒をくいっと飲むのが最高です。

＜群馬の地酒がズラリ！＞

角打ちで飲めるお酒は、すべて瓶でも販売しています。他にもおすすめの群馬の地酒を、福田さんに紹介していただきました。

＜栄斗＞

「栄斗」は高橋与商店オリジナルの純米吟醸の日本酒です。柴崎酒造が醸造しており、価格は720mlで税込2,145円。縁起の良い「八（エイト）」から取って命名されました。フルーティーな香りとスッキリとした飲み口が特徴です。冷酒か、熱々のお燗にすると、特に美味しくなります。

＜「悠」シリーズの日本酒＞

「悠」シリーズの日本酒は、利根錦で知られる永井本家の5代目蔵元の永井悠介さんが開発。普通酒ですが、大吟醸を造るときと同じように袋しぼりすることで、美味しさをパワーアップさせています。「純米吟醸 山田錦720ml（税込1,958円）」などがあります。

＜「町田酒造」シリーズの日本酒＞

「町田酒造」シリーズの日本酒は、「高橋与商店」と同じ前橋でつくられており、社名をそのまま酒銘にしています。利根川の伏流水を使った軟水仕込みが米の旨みを優しく引き立てる、フレッシュでフルーティーな味わいです。「直汲み 美山錦1,800ml（税込3,410円）」などがあります。

群馬の地酒に興味があり、ちょっと飲んでみたいという方に「高橋与商店」は強くおすすめ。その種類の豊富さと美味しさにきっと驚かれると思います。角打ちは17時からと早い時間から飲めるので、居酒屋などで飲む前の0次会や時間調整にも便利です。

高橋与商店

住所：群馬県前橋市新前橋町26-5

電話：027-251-6393

営業時間：平日・土曜10:00～19:30、日曜・祝日10:00～18:00

定休日：毎週水曜・第二火曜（定休日と重なる祝日も休み）

Web：https://yoshouten.com