群馬県馬事公苑で叶える“憧れの乗馬“ 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】
群馬県馬事公苑はこんなところ
群馬県馬事公苑は、1983年に開催された「あかぎ国体(第38回国民体育大会)」の馬術競技会場を維持・発展させた乗馬施設です。多くの乗馬クラブが入会金、月会費、騎乗料などを必要とする会員制なのに対して、当施設は利用料(一般の通常乗馬:5,500円、高校生以下:4,500円)のみというビジター制であり、非常にリーズナブルに乗馬を楽しむことができます。ブーツとヘルメットは無料で貸し出してもらえます。県外からの利用者も多く、全体の3割を占めているそうです。

<「あかぎ国体」のマスコットの「初代ぐんまちゃん」があちこちに>

<3面の馬場からなる本馬場>

<雨天などの際に利用する屋内の馬場>
インストラクターの指導の下で乗馬体験
<インストラクターは的確に2人に指示を出します>
インストラクターは男性が2名と女性が3名で、大会で実績がある方から大会入賞を目指している方までいるそうです。馬はサラブレットが中心で、競馬や乗馬クラブを引退した雄馬が多く、預託された馬10頭を含め40頭ほどが飼育されています。現状では、インストラクターや騎乗する馬の指名はできませんが、さまざまなインストラクターや馬と出会えるのも魅力です。乗馬のレッスンは、1鞍(1回)あたり45分で、乗馬の前後に15分程度のブラッシングなどの手入れがあります。また、「体験乗馬教室4回コース」や「こども向け体験教室」、「ポニーの引き馬乗馬」なども行われています。「ポニーの引き馬乗馬」は3歳から小学生までが対象で、馬の扱いに習熟した職員がポニーを引いて馬道を一周し、一緒に記念撮影することができます。

<利用者のNさんから手入れを受けるハヤブサ>
初心者の体験の流れ
<厩舎の壁には様々な注意書きが>
初めての方はクラブハウスで注意点などのレクチャーを受けます。その後インストラクターの指導の下、馬房から馬を連れ出し、騎乗前にブラッシングや蹄の清掃などの手入れを行います。そして、鞍をつけて、いよいよ騎乗です。歩きから始まり、慣れてきたら走らせるそうです。騎乗後には感謝の気持ちを込めて、再び手入れを行い、体験は終了です。

<厩舎内に各馬の鞍などが保管>
子どもたちがレッスンを受けていました
<将来が楽しみなRさん>
利用者の多くは、馬だけでなく、動物が好きな方で、女性が男性の倍以上いるそうです。中学1年生のRさんは、小学6年生から乗馬を始め、動物好きで、「競走馬に乗ってみたい」という気持ちが乗馬を始めたきっかけだそうです。今では毎週末に馬事公苑に通い、将来はオリンピック出場を目指しています。
小学6年生のMさんも動物好きで、乗馬歴4ヶ月だそうです。乗馬をする両親に影響され、毎週末に乗馬しているとのことです。最近は駈歩(かけ足)ができるようになり、楽しくて、今後も続けていきたいそうです。
お二人は、小学5年生から高校生までを対象とする「乗馬少年団」に所属し、馬の手入れや厩舎の清掃などにも積極的に取り組んでいます。

<まだ乗馬を始めて4ヶ月のMさん>

<乗馬後の手入れ、感謝の気持ち込めて>

<「乗馬少年団」のお二人は厩舎の清掃も>
大人も乗馬を楽しんでいます
<騎乗後の仲間との語らいも楽しみの一つ>
利用者の8割が大人というように、取材時も3名の大人の方がレッスンを受けていました。騎乗後の馬の手入れの際には、仲間の間で馬談義に花を咲かせます。定年退職後に乗馬を始めて15年のYさんは、「乗馬は素晴らしいので、ぜひ挑戦して欲しい。」とおっしゃっていました。埼玉から通うRさんは、乗馬を始めて10ヶ月となり、月に2回は乗りに来るとのこと。また、取材当日に乗馬体験をされたKさん兄妹は乗馬後に興奮が冷めやらぬ様子で、「ぜひ続けたい!」とおっしゃっていました。

<乗馬歴15年のYさんは乗馬により鍛えられているせいか立ち姿が素晴らしい>

<Rさんは月に2回、埼玉から騎乗に来ています>
群馬県馬事公苑は、乗馬競技のための施設ということもあり、非常に設備が整っています。このような施設を気軽に利用できることは、他ではなかなか叶わないことだと思います。馬を乗りこなすことは簡単ではありませんが、実際に乗馬を楽しんでいる方々の話を聞くと、本当に楽しそうでした。ぜひ皆様も馬と心を通わせて、楽しい時間を過ごしてみませんか?
インフォメーション
林牧場群馬県馬事公苑
住所:群馬県前橋市富士見町小暮2425
電話:027-288-7002
営業時間:8:30~17:15
定休日:火曜日(祝日の場合には翌平日)、12月29日〜1月3日
HP: http://gunma-bajikouen.jp/
福田靖