車イスでも安心♪福田ぶどうマルシェで秋の味覚体験 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

福田ぶどうマルシェ

更新日: 2025年10月18日

秋といえば実りの季節。その代表格「ぶどう狩り」ですが、「車イスだから難しいかも…」と諦めていませんか?

沼田市の「福田ぶどうマルシェ」なら大丈夫!園内には車イスでも安心して楽しめる工夫がたくさんあり、誰もが旬のぶどうを味わえるひとときを過ごせます。今回は、ユニバーサルツーリズムの視点からも注目される福田ぶどうマルシェの魅力をご紹介します。

福田ぶどうマルシェってどんなところ?

外観

 

群馬県沼田市にある「福田ぶどうマルシェ」は、関越自動車道・沼田ICから車で約10分とアクセス良好な観光ぶどう園です。首都圏からも約1時間半で訪れることができ、観光やドライブの立ち寄り先としても人気です。

こちらの園では、ぶどうを地上約1メートルの高さに実らせる「マンズ・レインカット栽培」を採用。車イスの方や小さなお子様でも手が届きやすく、どなたでも安心してぶどう狩りを楽しめるよう工夫されています。

さらに、駐車場から売店まで段差がないので車イスで来場が可能。売店の中には車イス対応の水洗トイレも完備されていて、誰もが快適に過ごせる環境が整っています。

 

車イスでも安心して楽しめる理由とは?

マンズ・レインカット栽培

<マンズ・レインカット栽培>

 

福田ぶどうマルシェでは、「マンズ・レインカット栽培」という手法を採用しています。これは、ヨーロッパ方式の垣根仕立てに「簡易雨除け装置」を組み合わせたもので、降雨時にはぶどうの木をビニールで覆い、実に雨が直接当たるのを防ぎます。これにより腐敗を防ぎながら熟度の高いブドウを育てることができます。

また、ぶどうの房の位置を従来より低め(地上から約1.0~1.2m)に設定しているのも特徴です。作業性が高まるだけでなく、車イスの方や小さなお子さんでも無理なくぶどう狩りを楽しめる高さになっています。実際に訪れた車イス利用者からは「自分の手でぶどうを摘めるのが嬉しい」といった声も寄せられています。

園内は平坦な動線づくりを心がけ、車イスでも移動しやすいよう舗装を整備。加えてバリアフリートイレを備えているので、安心して長時間の滞在を楽しめます。

ぶどうの美味しさはもちろん、「誰もが同じ目線で体験できる」ことを大切にした環境づくり。それが福田ぶどうマルシェの大きな魅力です。

 

<広くて清潔なバリアフリートイレ>

 

<駐車場はアスファルトの傾斜をなだらかにしているそう>

喜びの声が続々!車イスでも楽しめる体験

ぶどう

 

実際に「福田ぶどうマルシェ」を訪れた車イス利用者からは、「初めて車イスでぶどう狩りができた!」「新しくできることが一つ増えて嬉しい」といった声が寄せられています。園主によれば、気に入って毎年訪れる方もいるそうで、ぶどう狩りを通して楽しそうに過ごす姿が印象的だったとのことです。

来園者の反応はさまざま。「こんなに種類があるとは知らなかった」「いろんな味を食べ比べできて驚いた」といった声や、「テレビで見て来てみた」「栃木県から訪れた」という遠方からの来場者も見られます。実際に群馬県外から訪れる方も多く、バリアフリーに対応した農園として注目を集めていることが分かります。

「車イスでぶどう狩りができる場所はなかなか無いのでありがたい」「車イスでも体験できるのがすごい」といった感想もありました。バリアフリー対応が整った農園だからこそ、「家族みんなで一緒に楽しめる」体験が広がり、訪れる人の笑顔につながっています。

 

<実際に車イスで収穫している様子>

 

<ぶどう棚への入口もスロープになっています>

味わうも持ち帰るもOK!園主おすすめのぶどうとカフェ

ぶどう

 

福田ぶどうマルシェでは、9月中旬から10月初旬にかけて旬のぶどうを存分に味わえます。園主おすすめの品種は「ナガノパープル」と「クイーンニーナ」。

ナガノパープルは、甘みと旨みが凝縮された黒系ぶどう。皮が非常に薄く、渋みが少ないため、皮ごと食べられる上品な味わいが特徴です。

もともとは長野県内のみで栽培が許可されていた希少な品種でしたが、2018年からは県外でも生産が認められるようになりました。

クイーンニーナは、鮮やかな赤い果皮が美しい大粒の赤系ぶどう。果肉はしっかりとした食感で、上品な甘さと華やかな香りが特徴です。糖度が高く酸味が少ないため、口に入れた瞬間にふわっと広がるやさしい甘みと芳醇な香りを楽しめます。

さらに園内では、収穫したぶどうを使ったスムージーやアイスといったカフェメニューのほか、シロップ漬けも販売しています。今年は暑さの影響もあり、アイスキャンディーが特に人気とのこと。家族や友人へのお土産はもちろん、自分へのご褒美にもぴったりな、秋の味覚を丸ごと体験できるラインナップです。

 

<おまかせ箱>

 

<スムージーとアイス>

 

<ぶどうのシロップ漬け>

車イスでも挑戦できる場所を ー園主の想いー

園主

<園主の福田智美さん>

 

福田ぶどうマルシェの園主・福田智美さんが大切にしているのは、単なる設備面での工夫だけではありません。「車イスだから…と諦めるのではなく、車イスでも挑戦できる場をつくりたい」との思いが原点にあります。実際に、車イスのお子さんがぶどう狩りを体験し、前向きな気持ちになったというエピソードもあるそうです。

「守りに入るのではなく、新しい体験に挑戦してほしい」。その気持ちは、目の見えない方が楽しそうに色々なことを経験してる姿を見て、自分自身も背中を押された経験から生まれたといいます。

今後はさらに多くの人に訪れてもらい、観光として楽しむだけでなく、農業体験にもつなげていきたいとの展望を語ってくれました。誰もが心から楽しめる農園を目指す姿勢に、あたたかな信念が感じられます。

 

 

福田ぶどうマルシェでは、お子様や車イスの方でも安心してぶどう狩りを楽しめます。誰でも同じ目線で秋の味覚を味わえることで、訪れる人に前向きな気持ちとワクワクを届けてくれます。

シーズンは9月中旬から10月初旬まで。

土日祝日は混み合うそうなので予約してからの来園をおすすめします。

家族や友人と一緒に気軽に秋の味覚体験を楽しんでみてください。

 

インフォメーション

福田ぶどうマルシェ

住所:群馬県沼田市発知新田町381−3
電話:090−9007−0354
営業時間:9:00~17:00(平日は16:00)

HP:https://www.fukuda-grapemarche.com

Instagram:https://www.instagram.com/fukutomotama3417

 

KUBO

KUBO

群馬県生まれの30代。風景写真を撮りながら、群馬の自然や街の魅力を日々再発見しています。写真を通じて、地元の良さを少しでも多くの人に届けていきたいです。