健康的な食事をとって、宇宙パワーも授かれる?富岡市の摩訶不思議な神社カフェ「上州門前甘味処『taNu-café』/たぬぅーカフェ」 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

「たぬぅーカフェ」オープンのきっかけとなったある事件とは?
<上州門前甘味処「taNu-café」/たぬぅーカフェ>
「たぬぅーカフェ」の店長のてんてんさんに話をうかがうと、このお店がオープンするまでにはかなりの紆余曲折があったようです。
もともとはカフェではなく、レザーアイテムショップでした。しかし、レザーアイテムだけではあまり利益が出なかったため、クレープの販売も開始。すると、そちらのほうが人気になったため、クレープ専門店に変更しました。
しばらくは順調でしたが、その後、コロナ禍に見舞われます。お客さんが大幅に減ってしまったため、店舗販売ではなく、キッチンカーでの販売に切り替えました。そして、そんなときに「たぬぅーカフェ」のオープンのきっかけとなる、ある事件が起こります。
<店長のてんてんさん>
てんてんさんはそれまで外食したり、コンビニの弁当を食べることが多く、食生活はかなり乱れていたそうです。それが祟ってか、ある日、車を運転中に急に気を失ってしまいました。幸いにも大きな事故にはなりませんでしたが、それから自分の食生活を徹底的に見直し、小麦粉や添加物の含まれる食事をできる限り避けるようにしました。
すると、てんてんさんの健康状態はみるみる回復。幼少期からずっと悩まされていた偏頭痛もなくなり、痩せやすい体質にもなったそうです。
てんてんさんはこの健康的な食事を自分だけでなく、他の人にも提供したいと思うようになり、「たぬぅーカフェ」をオープン。さらに、お客さんに開運もしてもらうため、敷地内に「たぬぅー神社」も作りました。
<店内にはレザーアイテムショップだった頃の名残も>
フォーやガレットはグルテンフリーで味と栄養バランスも抜群!
<フォー・ガー>
そんな「たぬぅーカフェ」の数あるメニューの中で、まずは「フォー・ガー」をいただきました。サラダ付きで1,800円(税別)です。「フォー」は言わずと知れたベトナムのライスヌードルですが、「ガー」はベトナム語で「鶏肉」という意味。つまり、「フォー・ガー」は鶏肉のフォーです。
本場ベトナムではフォーにあまり具を乗せませんが、てんてんさんの作るフォーは具だくさんです。鶏肉の他、なす、パプリカ、しめじ……など野菜もたっぷりで、とても食べごたえがあります。これらの野菜は主に地元の農家さんから仕入れています。
スープはさっぱりしていながらも、奥深い味わいです。そこにサテトム(ピリッと辛いベトナムの調味料)が効いて、全体の味を引き締めてくれます。
<米粉で作られた麺はツルツルとした喉越し>
<ベーコンエッグガレット>
次に、「ベーコンエッグガレット(税別1,800円)」をいただきました。本来、ガレットは蕎麦粉のみで作りますが、てんてんさんはそこに米粉も配合。もちもち食感の風味豊かな生地に仕上げています。その上にたくさんの野菜、厚切りベーコン、半熟目玉焼きが乗せられてボリュームたっぷり。そこにバルサミコ酢がアクセントになって、とても美味でした。グルテンフリーで、栄養バランスにも優れた一品です。
てんてんさんの作る「上達しないオムライス」とは……
<オムライス作りのお手なみを拝見>
もうかなり満腹になってきましたが、てんてんさんが「ぜひこれも食べて!」とおすすめしてきたのは、「上達しないオムライス(税別1,800円)」です。いったいどんなオムライスなのでしょうか。気になったので、キッチンで作るところを見学させてもらうことにしました。
まずはケチャップライス作りから。ヘルシーなココナッツオイルで風味を良くし、トマトソースをベースにしたケチャップで少々味付け。具には玉ねぎ、しめじ、ベーコンを使っていました。
次に卵です。フライパンにバターを敷いてよく熱されたところで、塩を少々入れた卵をジュワッと流し込みます。そして、卵を菜箸でかき混ぜながら手際よく焼いていきます。ふわふわになっていく卵はとても美味しそうです。ここまでは完璧だったのですが、卵をケチャップライスに乗せるときでした。なんと……!?
<卵をフライパンからケチャップライスへ>
卵が破れてしまいました。うわ、本当に上達してない……。てんてんさんはいつもここだけはうまくいかず、卵に穴が空いてしまうのだそう。とにかく、これにケチャップをかけ、バジルとパセリを添えたら完成です。
<上達しないオムライスの完成!>
スプーンで一口食べてみると、卵は絶妙のふわとろ具合。ココナッツオイルを使用しているためか、ふわりと優しい甘さも感じます。また、仕上げのケチャップは実はケチャップではなく、トマトソースをベースに3種類の隠し味を入れたオリジナルのソースなのだそう。いやー、深い! 味は文句なく美味しく、家庭料理のようなぬくもりも感じられます。見た目はちょっとあれかもしれませんが、毎回卵に違う穴が空いてるというのは、考えようによっては面白いですよね。
「たぬぅー神社」を参拝して宇宙パワーを授かりましょう
<カラフルな鳥居が目立つ「たぬぅー神社」>
「たぬぅー神社」も参拝していきましょう。ここには、たぬきの神様たぬぅー様が祀られており、たぬぅー様の宇宙パワーで開運できるそうです。それにしても、宇宙パワーとは? てんてんさん曰く、「すべての人は宇宙に繋がっている。その宇宙から送られてくるパワー」とのことです。
<「クレープトット」のキッチンカー>
キッチンカーでのクレープ販売も続けています。店名は「Crepe Totto(クレープトット)」です。こちらももちろんグルテンフリーの無添加で、クレープの生地も米粉で作っているそうです。出店の日程や場所については、お店のInstagramをチェックしてください。
「たぬぅーカフェ」はグルテンフリーや無添加にこだわった健康食をいただけるだけでなく、お店の不思議な雰囲気や、店長のてんてんさんのフレンドリーな人柄も魅力のお店でした。世界遺産の「富岡製糸場」からも近いので、その観光の帰りにでもぜひ立ち寄ってほしいスポットです。
インフォメーション
上州門前甘味処「taNu-café」/たぬぅーカフェ
住所:群馬県富岡市神成131-3
電話:0274-67-3990
営業時間:11:00~18:00(L.O. 17:30)
定休日:水曜、木曜
※土日にキッチンカー出店するイベントがある際はカフェが休業となる場合があります。
Instagram:https://www.instagram.com/tanu_jinja/
Crepe Totto(クレープトット)
Instagram:https://www.instagram.com/crepe_totto/