ひんやり涼しい鍾乳洞や清流の小川での水遊びが楽しめる「小平の里」 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

小平の里

更新日: 2025年09月25日

酷暑が続く群馬の夏。そんな時にオススメなのが、みどり市にある「小平の里(おだいらのさと)」です。年間を通じて13〜15度と涼しい鍾乳洞では自然の神秘を感じ、清流・小平川では子どもたちが安心して水遊びを楽しめます。

緑豊かな自然の中で食事やお風呂も楽しめる複合観光施設で、暑さを忘れて涼やかな1日を過ごしてみませんか。

みどり市の自然の中でアクティビティが楽しめる「小平の里」

小平の里付近

<Photo by Masaaki Muraoka>

 

みどり市大間々町にある「小平の里」は、「自然と人とのふれあいの里」をテーマに、1993年に総合オープンした複合観光施設です。東京から100km圏内という立地条件と自然豊かな環境に、鍾乳洞・親水公園・キャンプ場・入浴施設が点在しています。

施設の中心となるのは、言い伝えをもとに1984年に発見された小平鍾乳洞。全長93mとコンパクトながら、学術的に貴重な見どころが豊富な自然のトンネルです。周辺には清流・小平川で水遊びが楽しめる親水公園があり、特に夏は多くの家族連れでにぎわいます。豊かな自然の中で、幅広い世代が楽しめるスポットです。

 

<小平の里の中を流れる清流・小平川 Photo by Masaaki Muraoka>

言い伝えをもとに発見された「小平鍾乳洞」

小平鍾乳洞

<Photo by Masaaki Muraoka>

 

小平鍾乳洞は、1874年(明治7年)2月8日に石灰岩を採取中に一度発見されていたものの、10年ほどで入り口が埋まってしまい、長年謎の鍾乳洞とされていたそう。しかし、1984年に地元からの陳情を受けて古文書などをもとに発掘した結果、その年の10月24日に再発見されました。

 

<味のある表示に、これから冒険が始まる予感が Photo by Masaaki Muraoka>

 

<先が見えないトンネルにドキドキ Photo by Masaaki Muraoka>

 

洞内の気温は年間を通じて13〜15度と一定で、真夏は涼しく真冬は暖かい、探索には快適な環境です。洞内では日本の鍾乳洞にはあまり見られないヘリクタイト(重力に反して曲がっているストロー状の鍾乳石)やヘリグマイト(もやし状の鍾乳石)など、学術的に貴重な二次生成物を観察することができます。

 

<大人一人がやっと通れるような狭い場所も Photo by Masaaki Muraoka>

 

<Photo by Masaaki Muraoka>

 

小さなお子さんでも飽きずに楽しめるコンパクトな見学ルートの中に、見どころがたくさん詰まっているのも小平鍾乳洞の魅力の一つです。何億年もの時間をかけて少しずつ今の状態になった鍾乳石を見ていると、自然の神秘を感じずにはいられません。

 

<Photo by Masaaki Muraoka>

「親水公園」では清流・小平川での水遊びも楽しんで

親水公園

<Photo by Masaaki Muraoka>

 

小平川の清流で遊ぶことができる「親水公園」は、子どもたちに大人気。取材当日も、平日にもかかわらず多くの親子連れが訪れていました。

 

<Photo by Masaaki Muraoka>

 

足の裏を濡らす程度の浅瀬があり、流れもゆるやかなため、小さなお子さんでも安心です。階段程度の高さから水が流れ落ちるポイントなど、子どもたちが喜ぶ仕掛けもありました。

 

<Photo by Masaaki Muraoka>

 

広々とした芝生にはジャングルジムや複合遊具もあり、水遊びの合間に体を動かすこともできます。

夏の緑豊かな景色を眺めているだけでも、大人は十分に癒されるのではないでしょうか。暑い日には日陰を探したり、売店でラムネやかき氷を楽しんだりしながら、家族みんなで涼やかなひとときを過ごしてください。

 

<売店で販売されているラムネでほっとひと息 Photo by Masaaki Muraoka>

腹ごしらえには手打ちうどん・そばが楽しめる「狸穴亭(まみあなてい)」へ

狸穴亭(まみあなてい)

<ふれあいの館と狸穴亭 Photo by Masaaki Muraoka>

 

たくさん遊んでお腹が空いたら、「狸穴亭(まみあなてい)」へどうぞ。コシのある手打ちうどんやそば、季節の食材が楽しめるお食事処です。

 

<Photo by Masaaki Muraoka>

 

入口付近ではうどんやそばを打っている様子がガラス越しに見学でき、職人技を間近で見ることができます。

私が注文したのは「狸穴定食(うどん)」(1,150円)。季節の天ぷらとサラダ、おしんこが付いているので、うどん以外の食材も楽しみたい方にぴったり。「カレーうどん」(840円)は、つゆだくでボリューミーで、満足感たっぷりです。

 

<狸穴定食(うどん) Photo by Masaaki Muraoka>

 

<カレーうどん Photo by Masaaki Muraoka>

ひのき風呂が楽しめる「遊湯館」や特産品がそろう「ふれあいの館」も

遊湯館

<Photo by Masaaki Muraoka>

 

一日たっぷり遊んだ後は、ひのき風呂でリラックスするのもおすすめです。高い煙突と銭湯のようなレトロな外観が目印の「遊湯館」では、地元の薪と湧き水を使用した燃し火のひのき風呂が楽しめます。

 

<Photo by Masaaki Muraoka>

 

地元の特産品や名産品を購入できる「ふれあいの館」は、お土産を買うのにぴったり。こちらでは「田舎まんじゅう」(150円)を生地から手造りで作っており、蒸かし立てのアツアツをいただけます。

 

<ふかふかの生地と優しい甘さのおまんじゅうです Photo by Masaaki Muraoka>

 

また、小平の里エリア内では親水公園・第二駐車場・狸穴亭の間をつなぐ「みどり市観光周遊バス」が随時運行しています。

※「みどり市観光周遊バス」の運行は夏季限定。2025年は7月19日〜8月31日で運行。

 

<無料で乗車できます! Photo by Masaaki Muraoka>

 

時速19kmでゆっくり走る環境にやさしい電気自動車なので、小平の景色をゆったり楽しみたい方におすすめです。

 

<窓がないので開放的です Photo by Masaaki Muraoka>

 

ひんやりとした鍾乳洞で自然の神秘を感じ、清流での水遊びで涼を取れる「小平の里」は、暑い夏にこそ訪れたいスポット。手打ちうどんでお腹を満たしたり、薪で沸かしたお風呂でさっぱりしたり、一つの施設で多彩な楽しみ方ができるのも魅力です。

 

家族連れはもちろん、カップルや友人同士でも、それぞれのペースで自然と触れ合えます。群馬の豊かな自然を満喫しながら、暑さを忘れる涼やかな一日を過ごしてださい。

 

インフォメーション

小平の里

住所:群馬県みどり市大間々町小平甲445
電話:0277-73-2006
営業時間:4月〜9月 9:00〜17:00、10月〜3月 9:00〜16:00
定休日:12月〜3月の火曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日〜1月4日)
料金:小平鍾乳洞 大人400円、小中学生150円、親水公園 無料

HP:https://r.goope.jp/odairanosato/

SNS:@odaira_no_sato

 

ふれあいの館

住所:群馬県みどり市大間々町小平甲445
電話:0277-73-2006
営業時間:4〜9月 9:00〜17:00、10〜3月 9:00〜16:00
定休日:12月〜3月の火曜日(祝日の場合は翌日)

 

遊湯館

住所:群馬県みどり市大間々町小平甲495
電話:0277-72-2314
営業時間:4月〜9月 10:00〜20:00、10月〜3月 10:00〜19:00
定休日:4月〜11月 第4火曜日、12月〜3月 毎週火曜(祝日の場合は翌日)、12月28日〜1月4日
料金:大人(中学生以上) 1回券400円、小人 1回券250円

 

望月優衣

望月優衣

渋川市出身・高崎市在住のフリーライター。群馬県内の取材・インタビューを中心に、文章を仕事に楽しく生活しています。趣味は街歩きや美術館めぐり、ノープランの旅行です。