天然温泉も楽しめる!碓氷峠の鉄道遺産を巡る1時間ウォーキングコース 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

碓氷峠の鉄道遺産を楽しめる 遊歩道「アプトの道」を散策
<アプトの道の入り口付近からは「碓氷峠鉄道文化むら」が見えました Photo by Masaaki Muraoka>
今回のコースのスタートは「碓氷峠鉄道文化むら」や「碓氷関所跡 」近くのアプトの道の入り口。かつてはJR信越線が横川〜軽井沢をつないでいた、今はトロッコ列車が走る線路に沿って、長い遊歩道が続いています。
<アプトの道の入り口には案内があるので迷いません Photo by Masaaki Muraoka>
スタート付近は線路の高架の部分を歩くので、軽井沢方面に続く旧道や山々などの景色。
この日は3月も終わりに近づいた土曜日。最高気温20℃と、歩き続けていると少し汗ばむ陽気でしたが、遊歩道はほどよく風が抜けるので息苦しくはありません。
ほんのり梅の香りも漂ってきて、良い気分です。途中で、同じくウォーキングを楽しむ何組かの方とすれ違いました。
<自分が電車を運転しているような気分に Photo by Masaaki Muraoka>
<線路が勾配を登っているのが分かります Photo by Masaaki Muraoka>
煉瓦造りが美しい「旧丸山変電所」へ
<青空に煉瓦の色が映えます>
アプトの道入り口からゆったり歩くこと約20分、煉瓦作りの建物が見えてきました。かつて列車が勾配を登るための電気を蓄えていた、旧丸山変電所です。
明治45年に建設され、役目を終えた今は国指定重要文化財に指定されています。
<Photo by Masaaki Muraoka>
変電所というと、普段は人の目に触れることなく淡々と役割を果たす施設のように思っていたので、こんなにも美しい建物に仕上がっていることが少し意外でした。
コスモスが咲く秋の景色も素晴らしいとのことで、ぜひまた訪れてみたいです。
また、この旧丸山変電所の前はトロッコ列車の駅にもなっていて、タイミング良く列車に遭遇しました!土曜日ということもあり親子連れが多く乗車していて、子どもたちがこちらに手を振ってくれていました。
<Photo by Masaaki Muraoka>
ほどよく疲れた体を癒すのは、天然温泉「峠の湯」
<煉瓦造り風の建物です Photo by Masaaki Muraoka>
旧丸山変電所から歩くこと約25分、到着したのが今回のゴールである峠の湯です。弱アルカリ性のとろとろとした泉質が特徴の天然温泉で、安中市松井田町を流れる霧積川(きりづみがわ)河畔が源泉なのだそう。
<ソフトクリーム ミックス・旬 各450円(税込) Photo by Masaaki Muraoka>
1時間のお散歩で小腹も減っていたので、季節のソフトクリーム(いちご)で腹ごしらえして、いざ温泉へ向かいます!
<内風呂 写真提供:峠の湯>
直接写真に収めることはできませんが、露天風呂からは日本三大奇勝の一つである妙義山の「裏妙義」が楽しめました。
<1~2人で入れる壺風呂もありました 写真提供:峠の湯>
<こちらは峠の湯の駐車場から見える「裏妙義」 Photo by Masaaki Muraoka>
湯上がりはお肌ツルツル。この日は少し汗ばむくらい歩きましたが、疲れもすっかり吹き飛びました。
また、館内にはより温泉が楽しめそうなおしゃれグッズも!お土産にも喜ばれそうです。
<「TOTONOW(トトナウ)」というブランドの商品だそう Photo by Masaaki Muraoka>
<温泉のロッカーの鍵を持ったデザインがおしゃれです Photo by Masaaki Muraoka>
湯上がりは手仕込みの料理でお腹を満たす!
<からあげ定食 1,200円(税込) Photo by Masaaki Muraoka>
お風呂で体を温めたあとは、館内のレストラン「峠の茶屋」でお腹を満たしましょう。
40種類以上のメニューの多くはレトルトなどを使わない手仕込みの料理だそうで、優しい味わいが特徴。今回私は「からあげ定食」と「もつ煮定食」をいただきました。
どちらもボリュームたっぷりなので、私のようにたくさん歩いてきた方や、軽井沢などの観光帰りにしっかりと食事をしてから帰りたい方にも喜ばれそう。
テーブル席のラウンジ、もしくは座敷席のお休み処で食後もゆっくり休憩できます。中には、お風呂上がりの気持ち良さでウトウトしていた方もいらっしゃいました。
<もつ煮定食 1,100円(税込) Photo by Masaaki Muraoka>
坂本宿の散策を加え、1.5時間のお散歩コースとして楽しんでも
<Photo by Masaaki Muraoka>
今回は1時間のお散歩コースとしてアプトの道をご紹介しましたが、「もう少し歩ける!」という方は峠の湯近くの坂本宿を加えた1.5時間のコースにするのもおすすめです。
坂本宿は、中山道の道中でも一番の難所として知られる碓氷峠を超える前の最後の宿場町。小林一茶の定宿があったとことでも知られています。
通り沿いに並んだ宿場は奥に細長い地割りになっていて、今も各家が屋号を掲げています。
<Photo by Masaaki Muraoka>
また、宿場町の端に位置したところには、木戸の跡(復元)がありました。防犯などの観点から、当時は午後6時から午前6時まで木戸を閉めていたのだそうです。
<途中に梅の花が咲いていました Photo by Masaaki Muraoka>
<復元された木戸 Photo by Masaaki Muraoka>
ほどよく運動した体を温泉で癒して、美味しいものを食べられるって最高ですね。群馬の歴史と自然を存分に味わえるお散歩コース、みなさんもぜひ訪れてみてください。
インフォメーション
旧丸山変電所
住所:群馬県安中市松井田町横川
温泉リゾート碓氷峠の森公園 峠の湯
住所:群馬県安中市松井田町坂本1222番地
電話:027-380-4000
営業時間:10:00~21:00
定休日:第2・第4火曜日(祝日の場合は翌日)、12月にメンテナンス休あり(公式HP参照)
入館料:大人(中学生~)3時間利用700円~
SNS:https://www.instagram.com/usuitougenomori/

望月 優衣