100品種以上のつつじが咲き誇る!館林市のつつじまつり 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

城沼に身投げをした「お辻」という妾の伝説
<つつじまつり開催中のつつじが岡公園>
まずは、つつじが岡公園の歴史から簡単に紹介します。
この公園のある城沼の周辺には古代から野生のヤマツツジが群生しており、江戸時代中期の絵図には「躑躅ヶ崎(つつじがさき)」の名で記載されていました。そこにたくさんのつつじが植えられて公園になった経緯については、ひとつの悲しい伝説があります。
かつて、館林城主に「お辻」という妾がいました。彼女はとても容姿が美しく、城主からの寵愛を一身に受けていたため、正室たちから妬まれ、いじめを受けていました。そのせいで、ついには城沼に身投げをしてしまいます。この土地に住んでいた人々は彼女の霊を弔うため、「お辻」と音が似ている「つつじ」を城沼の南岸に植えました。
その後、松平(榊原)忠次など歴代の館林城主によってつつじがさらに増殖され、現在の公園の姿になったと言われています。
スペースシャトルで宇宙を旅してきたつつじも
<つつじガイド集合場所>
つつじまつり開催期間中は、つつじの見どころや歴史を解説してくれる「つつじガイド」実施しています。毎日午前9時から午後2時30分まで約30分おきに出発しており、予約不要で無料で参加できます。集合場所は公園の正面入り口から少し歩いたところにあります。事前申し込みで手話によるガイドも対応可能です。
<園内のつつじの解説をしてくれるガイドさん>
<宇宙ツツジ>
「宇宙ツツジ」は館林市出身の女性宇宙飛行士の向井千秋さんといっしょにスペースシャトルで宇宙を旅してきたつつじの種子を発芽させたものです。ガイドさんによると、今のところ、他のつつじと比べて成長に大きな違いは見られないとのこと。しかし、子供たちに話すと、「そのうち、星の形をした花を咲かせるのでは」と盛り上がるそうです。
<ヤマツツジ>
<リュウキュウツツジ>
<ツツジのトンネル>
<園内の躑躅ヶ丘(つつじがおか)からの景色>
<白いヤマツツジも>
<園内の城沼ではボートに乗れます>
邑楽館林地域のご当地アイドル「Menkoiガールズ」のライブも
<Menkoiガールズのライブ>
この日は園内の大芝生広場で「Menkoiガールズ」のライブも行われました。彼女たちは邑楽館林地域を活動拠点とするご当地アイドルです。現メンバーはリーダーのYU-KI(ゆうき)さん、Yui(ゆい)さん、Ageha(あげは)さん、Kaon(かおん)さんの4名ですが、このライブでは研修生もひとり加わりました。
YU-KIさんは書道で文部科学大臣賞をはじめ多数の全国大会上位入賞を果たすなど、日本トップクラスの実力の持ち主です。ステージ上で他のメンバーが歌って踊る中、その前で書道パフォーマンスも披露してくれました。音楽に乗せて、大きな紙に大きな筆で書く姿はとてもダイナミックです。
<書道パフォーマンスも披露>
<書道パフォーマンスで書かれた「ふるさとと共に」>
焼きまんじゅうや館林のうどんなど地元グルメも充実
<大芝生広場に出された屋台>
園内では数軒の食堂が営業し、さらに大芝生広場ではキッチンカーや屋台が出店。群馬県民のソウルフードである焼きまんじゅうや、群馬三大うどんのひとつである館林のうどんなど、たくさんの地元グルメを提供していました。
<焼きまんじゅう>
<肉うどん>
園内の100品種以上のつつじは鮮やかな朱色、透明感のある紫、雪のような純白……等々、色がさまざまで、花びらの形もそれぞれ異なります。そんな各品種の違いを楽しめるのも、このつつじまつりならではと言えそうです。また、城沼で遊覧船に乗ったり、館林市の地元グルメを味わったりもできますので、つつじを愛でながら一日中のんびりと楽しんでほしいイベントです。
インフォメーション
つつじが岡公園のつつじまつり
住所:群馬県館林市花山町3278
電話:0276-74-5233
開催期間:毎年4月上旬〜5月上旬(開花状況によって変わります)
開園時間:8:00~17:00
入園料:見頃の期間は630円(団体20名以上520円)咲き始め、見頃過ぎの期間は310円(個人、団体共通)中学生以下無料
障がい者手帳をお持ちの方は、本人及び介護者1名が無料(ご入園の際に手帳または障害者手帳アプリ「ミライロID」をご提示ください)

小林ていじ