実はアートの街!伊香保温泉でアートを楽しむ 1 日観光モデルコース【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】
10:00 “レトロモダン”な洋館で大正ロマンに浸る「竹久夢二伊香保記念館」
<美人画を中心に展示している特別展示室 Photo by Masaaki Muraoka>
旅のスタートにふさわしいのが、伊香保温泉街の入口付近にある「竹久夢二伊香保記念館」です。大正ロマンを代表する画家・竹久夢二の作品を中心に、約1,600点のコレクションを所蔵するこの美術館では、夢二の描いた美人画の数々を間近で鑑賞できます。

<天井のステンドグラスからは外の光が差し込みます Photo by Masaaki Muraoka>
館内に一歩足を踏み入れると、大理石やステンドグラスなどを使用した、和と洋が入り混じったレトロモダンな雰囲気に心が躍ります。家具や装飾品もできる限り夢二が活躍した時代のものを取り入れているそうなので、夢二ファンだけでなく、建築好き・インテリア好きの方も楽しめそうです。

<Photo by Masaaki Muraoka>

<Photo by Masaaki Muraoka>
もう一つ、館長の「夢二の時代を感じてもらいたい」という想いが表れているのが、アンティークオルゴールです。

<120~130年前頃のオルゴールの、柔らかい音色を楽しめます Photo by Masaaki Muraoka>
毎時40分には、実際に演奏を聴くことができます。優雅な音色が響く空間で、夢二の世界観をゆっくりと味わってみてください。

<本館 黒船館 Photo by Masaaki Muraoka>
11:00 日本画のようなパノラマビューを臨む「伊香保 保科美術館」
<Photo by Masaaki Muraoka>
竹久夢二伊香保記念館から徒歩10分ほどのところにある「伊香保 保科美術館」は、アートと絶景を同時に楽しめる贅沢な空間です。
現代日本画や竹久夢二、小林かいちなどの作品が展示され、特に小林かいちの作品は約300点にものぼります。館長が小林かいちに魅せられ、少しずつ収集するうちに数が増えていったのだそうです。

<顔に表情が描かれていなくても哀愁が感じられます Photo by Masaaki Muraoka>
「幻のデザイン画家」とも呼ばれる小林かいちの作品は、シンプルな線と鮮やかな色彩で描かれます。ハートや薔薇などの可愛らしいモチーフと、物憂げな女性がロマンチックな雰囲気魅力の彼がデザインした絵ハガキは、当時の女学生たちがこぞってコレクションしていたそうです。

<Photo by Masaaki Muraoka>

<Photo by Masaaki Muraoka>
日本画も多く展示されています。ゆったりとした時間の中で、日本画の繊細な筆づかいや色使いを堪能してください。

<階段を上がってすぐ目に入るこのアングルは、まるで1枚の日本画を見ているよう Photo by Masaaki Muraoka>
アート作品を鑑賞したあとは、2階の展望休憩室でゆっくりと景色を眺めながら過ごす時間も格別です。赤城山や谷川岳などの群馬県の山をはじめ、栃木県の男体山や日光連山まで見渡せます。
館長の「景色も楽しめる場所にしたい」との想いから、柱をできる限り減らしたこの空間が誕生したのだとか。

<快晴の空に白壁が映えます Photo by Masaaki Muraoka>
12:00 繊細な技に触れる「伊香保切り絵美術館」
<画像提供:伊香保切り絵美術館>
「伊香保切り絵美術館」では、一枚の紙から生み出される繊細なアート作品の数々に出会えます。

<「伊香保温泉 石段街」画像提供:伊香保切り絵美術館>
下絵だけでも3〜4カ月かかるという切り絵作品は、その緻密さに思わず息をのむほど。細部まで作り込まれた風景画など、まるで絵画のようです。
切り絵美術館の大きな特徴は、切り絵の「鑑賞」と「体験」がセットになっていること。合わせて1時間程度、どっぷりと切り絵の世界に浸れます。

<Photo by Masaaki Muraoka>
館内の静かな空気の中、カッターを使って慎重に紙を切り抜いていく作業に没頭していると、自然と無心になれます。もちろん、完成したときの達成感はひとしおです!

<館長に見守られながら。真剣です Photo by Masaaki Muraoka>

<写真サイズなので、写真立てに入れて飾れます Photo by Masaaki Muraoka>
館長の佐藤さんは、新潟の雪深い地域の出身。雪景色と切り絵の相性の良さに魅せられたことが、この道に入るきっかけでした。鑑賞と体験をセットにしているのは、「実際に手を動かしたほうが切り絵を深く理解できる」という想いからだそう。
伊香保温泉の散策コースの一つとして、訪れる人の記憶に残る美術館を目指しています。
14:00 老舗旅館の雰囲気を残した古民家レストラン「大正浪漫 黒船屋」へ
<Photo by Masaaki Muraoka>
アート巡りを楽しんだあとは、ちょっと遅めのランチもかねて、石段263段目近くにある「大正浪漫 黒船屋」でひと休みしましょう。伊香保切り絵美術館からは少し距離があるので、途中までバスやタクシーを利用するのがおすすめです。

<Photo by Masaaki Muraoka>
店内に入ると、レトロな内装が迎えてくれました。まるで大正時代にタイムスリップしたかのような空間は、伊香保のアート巡りの締めくくりにぴったりです。実はこの建物は、もとは向かいにある1700年代創業の老舗旅館・横手館の建物の一部だったそう。
「長い歴史の中に、どれだけの人の思い出が詰まっているんだろう……」などと、想像が膨らみます。

<上州ブランド豚・とことんの角煮を使用した「ぜいたくカレー」1,490円 Photo by Masaaki Muraoka>
黒船屋の名物は、3種類の石焼カレーです。ジュージューと音を立てながら運ばれてくるカレーはスパイシーな香りが食欲をそそります。一口食べると、深いコクと旨みが口いっぱいに広がりました。

<「石焼ハンバーグ(トマトソース)」1,490円 Photo by Masaaki Muraoka>
お肉をメインに味わいたい方は、ハンバーグもおすすめです。トマトソースでぐつぐつ煮込まれた柔らかなハンバーグは、ナイフを入れると肉汁があふれ出すジューシーさ。アツアツのうちにいただきましょう!

<Photo by Masaaki Muraoka>
お腹がいっぱいになったら、時間の許す限り石段街を散策するのがおすすめです。温泉まんじゅうを食べ歩いたり、足湯でひと息ついたり、石段街ならではの楽しみが待っていますよ。
竹久夢二の優雅さ、小林かいちの華やかさ、そして切り絵の繊細さ……
アートに触れながら温泉街を巡る1日は、きっと心に残る旅になるはずです。温泉だけではない伊香保の魅力を、ぜひ体験してみてください。
インフォメーション
竹久夢二伊香保記念館
住所:群馬県渋川市伊香保町伊香保544-119
電話:0279-72-4788
営業時間:9:00~17:00(最終入館は16:00)
定休日:年中無休(メンテナンス等による臨時休館あり)
料金:普通券 大人2,000円、小人(保護者同伴で中学生以下無料)
伊香保 保科美術館
住所:群馬県渋川市伊香保町伊香保21-1
電話:0279-72-3226
営業時間:9:00~16:00
定休日:水曜・木曜
料金:大人1,000円、小中学生600円、幼児300円
HP:http://www.hoshina-museum.com/
伊香保切り絵美術館
住所:群馬県渋川市伊香保町伊香保530-108
電話:0279-72-2780
営業時間:9:00~17:00
定休日:火曜日
料金:大人500円、小学生以下200円(切り絵体験無料)
大正浪漫 黒船屋
住所:群馬県渋川市伊香保町伊香保20
電話:0279-20-3962
営業時間:月曜〜水曜11:00~15:30、金曜〜日曜11:00~15:30、17:00〜19:30
定休日:木曜日
Instagram:@taishoroman_kurofuneya
望月優衣