高崎の街で過ごす自分時間|休日3hお散歩コース 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

抹茶

更新日: 2025年05月15日

「明日は月曜日。また1週間が始まる前に、少しは休日らしいことがしたい」「でも、あまり遠くに行くのも体が疲れてしまうし…」そんなときは、JR高崎駅からちょっと足を伸ばして心静かな自分時間を過ごしてみませんか?

所要時間は3時間、日曜日の午前中に頭をすっきりリフレッシュしてまた新たな1週間を頑張れる、そんなお散歩コースを紹介します。

【9:00】JR高崎駅から市内循環バス「ぐるりん」で和田橋通りへ

ぐるりんバス停

<すべてここから徒歩5分程度の距離にあるスポットを巡るコースですphoto by Masaaki Muraoka>

 

午前9:00、JR高崎駅西口バス乗り場から「ぐるりん(少林山線)」に乗車します。ぐるりんは高崎駅西口を中心に高崎市内を循環していて、基本運賃は大人200円です。日常の交通手段としてはもちろん、一律料金なので気になった場所で降りて散策する使い方も楽しいかもしれません。市内循環の路線は、土地勘がなくても必ず駅まで戻れるのも安心ですね。

今回は乗車して約10分、和田橋通りにある「山田かまち美術館入口」で降車します。今回紹介するスポットはすべてここから徒歩5分程度の距離なので、寒さ・暑さの厳しい季節でも気軽におでかけできますよ。

【9:30】緑豊かな群馬県護国神社でのんびりお散歩

群馬県護国神社参道

<参道から振り返ると、和田橋通りと高崎の街が見えますphoto by Masaaki Muraoka>

 

バス停から道なりに歩いていくとすぐに見えてくるのが、森の中にあるように見える群馬県護国神社です。初宮や七五三、婚礼の前撮りなど、県内外の方がハレの日に訪れることが多い神社だそう。

参道を進んでいくと急に視界が開け、本殿が見えてきます。朝の散歩やランニングなどで訪れていた地元の方にもお会いしました。たしかに、朝から自然に囲まれた神社に参拝すると、気分がすっきりしますよね。

他にも、厄除けやお祓いに訪れている方もいらっしゃいました。

 

<毎日コースを変えてランニングに励む地元の方もいるのだそうphoto by Masaaki Muraoka>

 

せっかくの機会なので、私は最近集め始めた御朱印をいただくことに。御朱印以外にも季節の御朱印(書き置き)もあるので、気になる方は実際に訪れてチェックしてみてください。

 

<この通常の御朱印(500円)は御朱印帳に直接書いてもらえますphoto by Masaaki Muraoka>

【10:00】高崎市山田かまち美術館でお気に入りの作品を見つけて

高崎市山田かまち美術館

<もとは私設美術館でしたが、2014年からは高崎市が管理していますphoto by Masaaki Muraoka>

 

お散歩のあとは、そのまま徒歩で約3分の「高崎市山田かまち美術館」へ。高崎市に生まれ、芸術の才能に恵まれながら17歳の若さでこの世を去った、山田かまちの作品や遺品など約120点が展示されています。

何度か訪れてきた場所にも関わらず、今回学芸員の城尾さんのお話を伺ったことで改めて気づかされたのが、かまちの日常の豊かさです。

環境も自分の感情も目まぐるしく変化する青春の日々の中で、国内外の芸術や文学に触れ、海外にペンフレンドもいて。一体毎日どんなことを考えて、何にどれだけ時間を使っていたのだろう、もっとその頭の中を覗きたい。そんな気持ちになりました。

 

<《ポートレート》1977年 撮影 提供:高崎市山田かまち美術館>

 

<《プリーズ・ミスター・ポストマン》1975年  水彩・紙 提供:高崎市山田かまち美術館>

 

かまちに話を聞くことは叶いませんが、不定期でかまちの関係者によるギャラリートークなども開催されているそうです。私もまた足を運んでみたいと思います。

 

<「かまちの芸術に対する熱意や好奇心に、周囲の大人のほうが圧倒されていたようですね」と学芸員の城尾さんphoto by Masaaki Muraoka>

【11:00】泰山の茶室で抹茶体験にチャレンジ

茶室

<茶室では一瞬一瞬に心を傾けて。「一期一会」のときを味わいますphoto by Masaaki Muraoka>

 

午前11:00、このお散歩コースの最後に訪れたのは、茶道具や抹茶、工芸品を扱う「泰山(たいざん)」。もとは輪島塗専門店だったそうで、店内には美しい漆器もが並んでいます。

店の奥にひっそりと佇む茶室では、店主の井上さんご夫婦が「お茶の魅力を伝えたい」との思いで抹茶体験を提供しています。もともと茶の湯は、客人をもてなすための一環。器を鑑賞し、お茶を味わう中で今この瞬間に集中する、一期一会の精神につながっているのだそうです。

 

<炉の中に「ふきのとうの香合」よりついだお香を忍ばせているので、茶室全体が清々しい香りに包まれますphoto by Masaaki Muraoka>

 

静かな茶室で、炭火で沸く湯の音に耳を傾け、茶筅で点てた抹茶をすする——その時間はまるで瞑想のよう。いつの間にか頭がすっきりと冴えて、新たな1週間を新鮮な気持ちで過ごせそうな予感がしました。

 

<春の始まりを思わせる、梅の和菓子と一緒に抹茶をいただきましたphoto by Masaaki Muraoka>

 

高崎の街で過ごす、自分時間はいかがでしたでしょうか?休日の午前中という限られた時間でも、日常とは少し離れた体験をすることで、悩みやストレスを解消するプチ・リトリートを満喫できますよ。

インフォメーション

群馬県護国神社

住所:群馬県高崎市乗附町2000
電話:027-322-6309

 

高崎市山田かまち美術館

住所:群馬県高崎市片岡町3-23-5
電話:027-321-0077
営業時間:10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
休館予定日:HP(https://www.city.takasaki.gunma.jp/page/3327.html)にて告知
料金:一般200円(160円)、大高生160円(100円)※()内は20名以上の団体料金割引

 

泰山

住所:群馬県高崎市片岡町3-1-20
電話:027-327-2366
営業時間:10:00~19:00
定休日:水曜日
料金:抹茶体験 一人1,500円(税込)

 

ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)

望月優衣

渋川市出身・高崎市在住のフリーライター。群馬県内の取材・インタビューを中心に、文章を仕事に楽しく生活しています。趣味は街歩きや美術館めぐり、ノープランの旅行です。