花と景色の楽園 鼻高展望花の丘 (春・夏編) 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

鼻高展望花の丘(ネモフィラ)

更新日: 2025年04月14日

高崎市西部に広がる鼻高展望花の丘は、四季折々の花々が楽しめる人気スポットです。春にはネモフィラの青い絨毯と菜の花の黄色が丘を彩り、夏にはヒマワリが太陽の下で輝きます。さらに、菜の花から油を採り、バイオ燃料として再利用する「菜の花エコプロジェクト」での取り組みも注目を集めています。環境に優しい活動と美しい自然が共存するこの場所で、季節ごとの花やイベントを満喫してください。

花咲く丘の絶景スポット

鼻高展望花の丘(菜の花)

高崎市西部の小高い丘にある鼻高展望花の丘は、春・夏の色とりどりの花で彩られます。春にはネモフィラと菜の花が咲き、夏にはヒマワリが青空に映え、上毛三山を望む絶景が広がります。NPO法人「鼻高町をきれいにする会」が運営を支え、代表の戸塚さんは自然保護と観光振興に尽力しています。

入場料・駐車場も無料で、気軽に楽しめるのが魅力。車なら関越自動車道の高崎ICから約30分で到着します。春風にそよぐ花々の中を歩いていると、心がふっと軽くなり、春の訪れをしっかり感じられます。

 

「人は花を見ると心が和らぎ、会話が弾む。癒しと交流を深めてほしい』

代表の戸塚さんは笑顔で語ります

ネモフィラの青い絨毯

鼻高展望花の丘(ネモフィラ)

春になると、鼻高展望花の丘はネモフィラの青で染まります。小さな花びらが地面を覆い、空を映したような風景は圧巻です。見頃は4月中旬~5月中旬で、この時期には丘一面が青に包まれ、訪れる人を別世界へと誘います。

 

<丘一面に咲くネモフィラ>

 

ネモフィラの花言葉「誠実さ」「成功」が象徴するように、清々しい美しさが心に響き、多くの人に感動を与えます。丘を降りて、下から上を見上げると「青い絨毯(じゅうたん)」が広がるような景色が楽しめ、穏やかな雰囲気が日常の喧騒を忘れさせてくれます。風に揺れる花を見ていると、時間がゆっくり流れるようです。

※ 2025年は雨不足で一部のネモフィラが枯れてしまい、例年より面積を縮小して公開となるようです。

 

ネモフィラは美しい花で、青い花で有名ですが、実は白い花もあります。どちらも魅力的で可愛らしいですね

菜の花の黄色い風景

鼻高展望花の丘(菜の花)

菜の花はネモフィラと同時期に咲き、青と黄色のコントラストが美しい。4月初旬から下旬が見頃で、丘一面の黄色が春の温かさを届けます。太陽の下でキラキラ光る花畑は目を引きます。

また、例年4月に開催している「菜の花祭り」では、約30万本の菜の花やネモフィラ、チューリップが咲き、直売所や菜種油絞り体験も楽しめます。

 

<子供から大人まで楽しめる花迷路>

 

特筆すべきは、祭りの目玉である菜の花を使った「花の迷路」です。毎年異なるデザインで作られ、菜の花畑の中に設けられた迷路は、訪れる人を楽しませます。花々に囲まれながらゴールを目指す体験は、子供から大人まで楽しめるアクティビティ。

この迷路はシンプルな構造ながら、意外と難しく、大人でも迷ってしまいます。花の香りに包まれながら、春の訪れを体験する良い機会なので、気軽に参加してみて下さい。

菜の花のエコ活動

菜の花エコプロジェクトの皆さん

<菜の花エコプロジェクトを行う皆さん>

写真提供(以下5枚):代表戸塚様

 

「菜の花エコプロジェクト」では、遊休農地に菜の花を植え、ナタネを収穫して搾油し、ナタネ油を作ります。この油は料理や学校給食で使われ、搾油時の油粕は肥料や飼料に。廃食油は回収し、石鹸や軽油代替燃料にリサイクルされます。菜の花がCO₂を吸収し、エネルギーを地域内で循環させるのが狙いです。

平成17年度から始まった群馬県蚕糸園芸課の「菜の花エコプロジェクト推進モデル事業」に「鼻高町をきれいにする会」が応募し、県の補助を受けて活動。地域資源を活用した資源循環型サイクルを目指しています。

今回は、菜種の刈取りから乾燥、選別、そして搾油後に瓶に詰めてラベルを貼るまでの工程を、時系列に沿った写真で紹介します。手間暇かけた過程が目で見て楽しめます。

 

<菜種の刈り取り>

 

<収穫した菜種の乾燥>

 

<収穫した菜種の選別>

 

<充填された菜種油にラベルを貼る>

 

<オリジナル菜種油完成>

 

この取り組みで搾れたナタネ油を「鼻高産なたね油」として商品化し、現在もイベント時の直売所で販売されています。この油はオリーブオイルに匹敵する栄養価を持ち、オレイン酸、リノール酸、αリノレン酸がバランスよく含まれ、コレステロールが気になる方や必須脂肪酸を摂りたい方におすすめです。 

 

筆者は「鼻高産のなたね油」を購入して、実際に自宅で使用しています。

なたね油はクセが少なく、主張が控えめなので、どんな料理にも合わせやすいです

ヒマワリと夏の花景色

鼻高展望花の丘(ヒマワリ)

<笑顔のヒマワリ>

 

夏の鼻高展望花の丘は、向日葵(ヒマワリ)と紫陽花(アナベル)が主役です。ヒマワリは太陽を追いかけて首を伸ばし、大きな黄色い花が青空に映えます。暑い日でも、その姿を見ているとこちらも笑顔になってしまいます。

 

<臨時駐車場付近にあるヒマワリ畑(9月撮影)>

 

<高い青空に映えるヒマワリと紫陽花(アナベル)>

 

一方、アナベルは花房をふわっと咲かせて、涼しげな雰囲気を漂わせます。雨上がりに水滴がキラキラ光ると小さな宝石みたいで心が落ち着きます。

カメラを取り出してシャッターを切りたくなる瞬間が沢山あって、つい時間を忘れてしまいます。暑さを忘れて、のんびり楽しめる場所です。

 

鼻高展望花の丘は、四季の花が織りなす美しさと地域の温かさに心が満たされます。訪れるたび、自然の豊かさと癒しを感じ、新たな発見があります。春夏秋冬、一年を通じて楽しめるこの丘は、私にとって特別な場所です。ぜひ足を運んで、四季の魅力を味わってみてください。 

 

インフォメーション

鼻高展望花の丘

住所:高崎市鼻高町1400番地ほか
アクセス:自家用車では、関越自動車道 高崎ICよりおよそ30分
電車ではJR高崎線高崎駅よりバス(少林山線)で約30分
無料駐車場:普通車300台 大型車6台
問い合わせ先:NPO法人鼻高町をきれいにする会(電話:090-3246-8088)

 

「菜の花まつり」 

料金: 入場無料
日時: 2025年4月19日~5月11日まで
時間: 9:00~16:00
イベント:花迷路、野菜直売所、種プレゼント、油絞り体験、キッチンカー、スタンプラリー

 

ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)

タマル

「タマルのぐん旅」という個人ブログを運営。群馬県内のお気に入りスポットやお店を旅行記として紹介しています。筆者は群馬県の豊かな自然や温泉をこよなく愛し、特に伊香保温泉の情緒あふれる石段街の散策が趣味です。スポーツでは、ロードバイクを使って「榛名山ヒルクライムin高崎」や「まえばし赤城山ヒルクライム大会」に参加しています。