「泊まれる学校 さる小」って、こんなとこ! 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

寝るのは教室です
<黒板や棚などは当時のままです>
2008年に廃校となった「みなかみ町立猿ヶ京小学校」は、2012年に宿泊施設「泊まれる学校 さる小」として生まれ変わりました。宿泊施設への改修は必要最低限として、設備の多くは学校の当時のままです。教室は6室あり、宿泊者はここに布団を敷いて寝ることになっています。布団、シーツ、枕などの寝具はレンタルできますが、持ち込みも可能です。冷暖房が完備され、夏や冬でも快適に休むことができます。
<ガラス窓なので枕投げはやめましょう>
写真提供:さる小
遊び方は自由自在です
<多目的ホールにはボルダリングのクライミングウォールもあります>
遊び場は、多目的ホール、音楽室、視聴覚室、図工室などです。これらの空間は音楽などの各種イベント、企業による新人などの研修、オフ会等の趣味の集まりなどで利用されています。他に、グラウンド、さらに夏にはプールも使うことができます。グラウンドでは事前の申し込みによりキャンプファイヤーも楽しめます。冬には雪合戦などもできます。グラウンドにテントを張ればテント泊も可能です。
<グランドピアノが置かれた音楽室>
<映画やゲームなどでも使ってみたい視聴覚室>
<ワークショップなどに使いやすい図工室>
<冬のグラウンドで雪だるまでも作りましょう>
皆で食事を作りましょう
<食器や調理器具が並ぶ家庭科室>
「さる小」では協力して食事を作ります。家庭科室には食器や調理器具が揃っています。しかし、食材はスーパーマーケットなどで調達する必要があります。またBBQ棟ではBBQやピザ作りも楽しめます。BBQは食材の準備や火起こし、そして片付けまで職員にお任せです。もちろん、遊びに集中したいなら食事の準備を依頼することもできます。メニューの中には「さる小」の名物である学校給食もあります。
<料理は隣の理科室で食べましょう>
<「さる小」の名物である給食>
写真提供:さる小
静かに過ごすのもあり!
<休憩スペースとしても使える図書室>
図書室には職員の私物に混じり、有志から贈られた書籍が置かれていますが、どれも自由に閲覧できます。この図書室にはテーブルやイスも置かれ、くつろぎの空間にもなっています。また校舎内には、みなかみ町との交流事業を通じて寄付された東京藝大の学生が製作した絵画が飾られているので、それらを見てまわるのも面白いと思います。
<東京藝大の絵画>
校舎自体が遊び場でもある
<天井から時計が吊り下げられた廊下>
1991年建築の総木造校舎ということからその雰囲気を活用した遊びも楽しめます。学園系のコスプレイベントや撮影会などでの利用も多いそうです。また今流行りのサバイバルゲームなども可能かもしれませんが、BB弾を使用しない赤外線銃を使うなどの施設への配慮も必要となりそうです。
<個人的に雰囲気が気に入った階段>
設備も充実しています
<釜風呂がある浴室>
写真提供:さる小
宿泊施設としてリスタートした当初、「さる小」には入浴施設がなく、利用者には提携した猿ヶ京温泉の「まんてん星の湯」を利用してもらっていました。しかし現在では、釜風呂が設置された浴場を利用することもできます。保健室には洗濯機と乾燥機があり、遊んで汚れたウェアを洗うことができます。また、どなたでも利用できるようにバリアフリーのトイレも完備しています。しかしながら、「さる小」の良さが失われることがないように、設備の拡充は必要最低限にとどめたいということです。「さる小」では不便さを含めて楽しんでもらいたいそうです。
<浴場もできました>
<誰も使用できるトイレ>
写真提供:さる小
「泊まれる学校 さる小」に行ってみて、泊まってみたい気持ちが強くなりました。利用するならやはり仲間達との合宿でしょう。2泊して、1日目はBBQで、2日目にはカレーを作ろう。給食も食べてみたい。夜にはキャンプファイヤーをしたり、視聴覚室でホラー映画を見たりもしてみたい。自衛隊員だったころを思い出し、サバゲーも良さそうだし、蕎麦打ちなどもやってみたい。この記事を読んで、自分なら・・・と思う方がいたら、ぜひ実行してください。抽選で当たることを願っています。
インフォメーション
一般社団法人 猿ヶ京小学校スポーツアカデミー
泊まれる学校 さる小
住所:群馬県利根郡みなかみ町相俣1744-15
電話:0278-25-3349
営業時間:9:00~18:00
定休日:不定休

福田 靖