ここ日本?!群馬でまさかの海外妄想トリップ

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更新日: 2023年02月14日

コロナ禍によるロックダウンや入国制限で、大好きな海外旅行に行けずウズウズしている人も多いのでは。最近ではオンラインツアーで海外を疑似体験できる企画も増えていますが、とはいえ本音は、自分の目で見て肌で海外を感じたいところですよね。

 

そんな方にオススメなのが、今回ご紹介する高山村のロックハート城と大泉町のブラジリアンタウン。正真正銘のヨーロッパの古城とディープなインターナショナル体験が楽しめます。異国情緒あふれる海外妄想トリップ、ぜひお楽しみください。

 

 

正真正銘、本物のヨーロッパの古城!「ロックハート城」

都内から約2時間、群馬県北部に位置する高山村は、1,000m級の山の麓に広がる人口3,500人ほどの小さな村です。

素朴でのどかな日本の原風景広がる村に突如現れた西洋の城。それが「ロックハート城」です。

 

この城は1829年、英国スコットランドで建造された正真正銘、本物の古城。1987年、俳優の故・津川雅彦氏によって買い取られた城は、解体されたのち、翌年海路やシベリア鉄道を経て日本へ運ばれました。その後紆余曲折を経て、沼田市で石材業を営んでいたロックハート城の運営会社・株式会社サンポウ会長と運命的な出会いを果たして1993年、この地に復元されたのです。

 

お城の正面に掲げられた鍵付きのハートの紋章はロックハート家の紋章。ロックハート家の祖先、ロッカードが主のブルース王の死後、王の遺言どおりに王の心臓を鍵付きの小箱に入れてキリスト教の聖地パレスチナへと運んだことに由来しています。

 

移築当時、約15,000人もの建設スタッフを投じて完成された古城は、内装から大理石の階段まで当時の雰囲気そのままに異国情緒を感じさせてくれます。

 

 

中世ヨーロッパの街並みを再現!イングリッシュガーデンも

10 万平方m もの広大な敷地に再現された中世の街並みには、レンガ造りの建物や石畳の回廊、18世紀の英国製アンティーク・ステンドグラスがあしらわれた石造りの教会「セントローレンス教会」などを見ることができます。

 

そして、城のお隣にはヨーロッパの迷宮庭園をイメージしたイングリッシュガーデン「ウィリアムズガーデン」がオープン。手入れがなされた緑の樹木とイングリッシュローズをはじめ、四季折々の花々が庭園を彩ります。

 

春イベント「サクラ色フェス」(2021年3月22日~4月28日開催)の一環で、ピンクのアンブレラスカイも登場!キュートで“映える”フォト間違いないですね。

 

 

憧れのプリンセスドレス体験!気分は社交界の貴婦人かお姫様

女の子なら一度はあこがれるお姫様。

そんな幼い頃のあこがれを叶えてくれるのが「プリンセスドレス体験」。

常時約550着ものドレスと、ティアラやネックレス、ブーケ、手袋などお姫様を演出するキラキラ小道具も充実して、まるで魔法をかけられるようです。

 

あこがれのお姫様に変身できたら、城内は原則自由に写真撮影OKです(晴天時は屋外の中庭広場での撮影も可)。

白亜の大理石の階段でポーズを決めれば、気分は社交界デビューのお姫様ですね。

 

1階にはプリンセスドレス体験用の撮影スタジオが設置されています。豪華な調度品をあしらった部屋はテンションを盛り上げてくれます。

ちなみに、男性のタキシードレンタルやペット専用のドレスアップもご用意。大切な人たちと束の間、素敵な思い出を残してくださいね。

 

 

愛のパワースポット目白押し!二人のハートもロックオン

園内にはさまざまなパワースポットが存在します。そのいくつかをご紹介しましょう。

 

たとえば、城内外の壁を埋め尽くすように飾られた大理石や石版のネームプレート。これは、ロックハート城で結婚式を挙げたカップルたちのもの。

ここで名を刻めば、石のように固く揺るがない絆で末永く結ばれることでしょう。

 

次に、中庭広場の塔にある愛の鐘「スプリングベル」。この鐘を二人で鳴らし、永遠の愛を誓い合いながら20m下の愛の泉へコインを落とせば二人のハートは固くロックオン。

 

また塔の脇に湧く「恋人の泉」は、恋を忘れた人が飲めばたちまち恋をし、愛を無くした人が飲めばたちまち愛がはじまると信じられています。

ぜひお試しあれ。

 

ウィリアムズガーデン横にひっそりそびえたつのが「風と光の丘」。ルーン文字が刻まれた80の階段を登り切ると、そこには白亜のマリア様がたたずんでいます。慈愛に満ちたマリア様に祈りを捧げ、台座のそばに置かれたルーン文字占いでマリア様からのメッセージを授かりましょう。

 

 

名誉城主・故 津川雅彦氏のサンタクロースコレクションも必見!

見逃せないのが、ロックハート城の名誉城主に就任した故・津川雅彦氏による「世界のサンタミュージアム」。世界各国から収集した1,100体以上ものサンタが一堂に会しています。

 

「サンタは父親の、そしておもちゃは遊びのシンボル」として、「父と子の愛の架け橋」となるサンタに熱いメッセージを込めた津川氏。

小さなものから等身大のリアルなものまでさまざまなサンタの愛に包まれて、なんだか優しい気持ちになれる気がします。

 

 

ポルトガル語が公用語?!ブラジリアンタウン・大泉町

さて、次に訪れたのは群馬県南東部に位置する大泉町。

群馬県一小さな町は人口約4万人、そのうちの2割にあたる約8,000人が外国人で、かつその約半数が日系ブラジル人というブラジリアンタウンなのです。

 

町はポルトガル語標記のものにあふれ、飛び交う言語はほぼポルトガル語。まるでブラジルへ瞬間移動したような錯覚に陥って、これぞまさしく「日本にいながらにして海外気分を味わえる」スポットですね。

 

店頭のラックには、ポルトガル語のフリーペーパーや広告がズラリ。しかしよく見ると「MIYAGI(宮城)」の文字が。そう、中身はすべて日本のことで、在日外国人向けに発信された日本の観光情報から店舗、求人情報まで幅広く掲載されています。

日本人からすると、ポルトガル語の勉強になりそうですね。

 

 

大泉町でインターナショナル体験!群馬で味わう異国情緒ツアー

大泉町観光協会では、「おおいずみで、ブラジル気分に」をモットーに、大泉町を知ってもらおうとブラジルの食や文化の情報発信、各種イベントや体験ツアーを行っています。

その一つが「インターナショナルタウン体験」。顧客のニーズに応じてオリジナルのまち歩きプランを作成し、ガイドとともに散策するツアーです。

 

今回訪れたスポットは大きく3つ、

 

1つ目は、ブラジル名物のチーズを製造する「ビルミルク・チーズファクトリー」

2つ目は、ブラジルの食文化や生活が感じられるブラジリアンスーパーやショップ

3つ目は、ブラジル移民の歴史や日本への「デカセギ」の歴史がわかる「日本定住資料館」

 

のラインナップ。

 

まずご紹介するのは、住宅地の一角にある小さなチーズ工房「ビルミルク」。

ここは、ブラジルでもっとも人気のある「ミナスチーズ」を製造するチーズ工房で、在日ブラジル人のビルマル氏によって創業されました。

 

当工房のチーズは「JAPAN CHEESE AWARD」など数々の賞を受賞するなど天下一品。またクリームキャラメル(写真中央)は、東京六本木や丸の内、青山などに店舗を構えるブラジルのシュラスコ料理の名店「バルバッコア」やスターバックスにも採用され、そのクオリティは折り紙付きです。

 

創業者のビルマル・ファリアス氏(写真)は日本滞在歴18年以上で、陽気で笑顔がチャーミングなイタリア系ブラジル人。常に研究熱心で、新商品開発に余念がありません。

 

工場見学ではブラジルからわざわざ取り寄せた巨大なタンク等も見学できます。

 

チーズの試食会も体験できます。

ミナスチーズのもっとも美味しい食べ方は焼きチーズ。チーズに熱を加えるととろけるといった常識を覆し、モッキュモッキュとフワフワの新食感!絶妙な塩加減にクリームキャラメルをプラスするとほっぺが落ちる美味しさです。

 

次に訪れたのは、ブラジリアンスーパーが密集するエリア、大泉町坂田周辺。ブラジル食材のほかアジアの食材など充実した品揃えのスーパー「タカラ」、ブラジル食材に特化した「キオスケ・シブラジル」、食材やレストラン、マッサージ店などが入った「カサブランカ」を見学しました。

 

スーパーの商品陳列の仕方やディスプレイがまさに外国のスーパー。わかる人にはわかる、この独特の雰囲気をお楽しみください。

 

ブラジルの定番飲料ガラナはもちろん、中南米を旅したことがある人なら必ず目にする真っ黄色のインカコーラまで取り扱っています。

 

ブラジルの主食は米と豆。しかし、日本と違って米の種類より豆の種類が多い点がブラジルならではといった感じ。

 

ブラジルといえば「アサイー」フルーツ。日本ではハワイアンフードとして知られるアサイーボールですが、その発祥はブラジルにあります。アサイーに含まれるポリフェノールはブルーベリーの約18倍、食物繊維はごぼうの約3倍、カルシウムは牛乳の約3倍、鉄分はほうれん草の約2倍など、生きていく上で必要な栄養素を豊富に含み、スーパーフルーツといわれています。

 

そんなアサイーを手軽に味わえるお店が大泉町西小泉にある「アサイーヤ」。沖縄や栃木、静岡、茨城などにも支店を持つドリンクチェーン店です。

 

一番人気は「アサイーミルクムース」(写真中央)。ミルキーな甘さがアサイーにマッチしています。そのほか、ココナッツムースやフルーツをトッピングしたメニューも人気です。

 

 

「移民」と「デカセギ」の歴史を学ぶ、日本定住資料館

最後に訪れたのは、大泉町観光協会が入っているブラジリアンプラザ。

プラザ内の「日本定住資料館」では、ブラジル移民の歴史と日系ブラジル人らによる日本への「デカセギ」の歴史を学ぶことができます。

 

移民コーナーではブラジル移民の歴史が描かれ、「デカセギ」コーナーでは、出稼ぎから「デカセギ」の概念が生まれた経緯、「デカセギ」ブームや何故大泉町に日系ブラジル人が多いのかなど、詳しい解説が展示されています。

 

ちなみに、ブラジルといえばサンバ!

協会事務所には群馬県のマスコットキャラクター・ぐんまちゃんとともにサンバの衣装が展示されています。この派手で華やかな衣装を身にまとい記念撮影もできますよ。

 

今回、ツアーを案内してくれたのは大泉町観光協会のスタッフ、富樫ジュリアナさん。ブラジル生まれの日本人のご両親をもつ日系三世の彼女は、日本生まれの日本育ち、日本語とポルトガル語が堪能なバイリンガルです。豊富な知識と素敵な笑顔で大泉町の魅力を案内してくれますよ。

 

いかがでしたか?

群馬県で味わえる、パスポート不要の海外妄想トリップ。

海外に行けない鬱憤はぜひ群馬で晴らしましょう!ぜひ今度の週末、遊びに来てみませんか?

 

 

【インフォメーション】

ロックハート城

〒377-0702 群馬県吾妻郡高山村5583-1

TEL:0279-63-2101

定休日:年中無休

営業時間:9:00~17:00(最終入場16:30)※1月中旬から2月末までの平日は10:00~16:00

https://lockheart.info/

※入場料は大人(中学生以上)1,100円、子ども(4才~小学生)600円。ホームページに100円割引券あり

※ドレス体験は、ドレス・タキシードレンタル料が成人1人60分2,500円、カップル(男女二人)60分4,000円、子ども1人60分1,500円。小物類レンタルは別途500円。

※プリンセス体験はプロのカメラマンに撮影を依頼できます。撮影料1枚1,300円

(土日祝日のみ)。詳細はホームページをご参照ください。

※個人撮影でのレフ板や三脚の持ち込み(一式1,000円)、ならびにコスプレ衣装やウェディングドレス着用での入場も禁止。土日祝日は屋内使用禁止。

 

大泉町観光協会事務所(日本定住資料館内)

〒370-0517 群馬県邑楽郡大泉町西小泉4-11-22

TEL:0276-61-2038

定休日:土日祝日

営業時間:平日8:30~17:30

https://www.oizumimachi-kankoukyoukai.jp/

※インターナショナル体験の予約受付は原則3週間~1ヶ月前、5人以上から受付

※体験は原則平日10:00~17:00の間(土日祝または左記時間外を希望の際は応相談)

※移動はご自身の車あるいは徒歩(レンタサイクルの貸出もあり、500円/日)

※体験ツアーの内容はご要望に応じてアレンジします

 

ビルミルク チーズファクトリー(Vilmilk Cheese Factory)

〒370-0532 群馬県邑楽郡大泉町坂田3-10-11

TEL:0276-55-5109

営業時間:9:00~18:00

定休日:週末

https://www.vilmilk.jp/

 

アサイーヤ大泉店(Açaí Ya – Oizumi)

〒370-0517 群馬県邑楽郡大泉町西小泉5-5-12 栄楽ビル1F 3

TEL:0276-62-7333

営業時間:11:00~20:00

定休日:火・水曜日

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※2023年1月時点の情報です。