館林市の夏の風物詩「花ハス遊覧船」でクルーズ体験 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

「花ハス遊覧船」の運航はハスの花が咲く午前中のみ
<花ハス遊覧船のりば>
花ハス遊覧船のりばは、「つつじが岡公園」の城沼のほとりにあります。運航時間は8:30から正午まで。どうして午前中だけかというと、ハスの花が咲くのが午前中だけだからです。日の出とともにゆっくりと咲きはじめ、その後、ゆっくりとしぼんでいき、午後にはまた蕾に戻ってしまいます。そのサイクルを3、4日ほど繰り返してから散っていきます。
<ライフジャケット>
うだるような暑さの中、ボートに吹き込む心地よい風
<16人乗りの遊覧船>
ライフジャケットを着用し、16人乗りの遊覧船に乗りました。船頭さんがボートを留めているロープを解いたら出発です。ボートはブロロロロとエンジン音を響かせ、水面に白い航跡を残してスイスイと進んでいきます。この日は午前中からうだるような暑さだったため、ボートに流れ込んでくる風がとても気持ちよかったです。
<船頭さんの運転で出発!>
ハスは城沼の岸辺を埋め尽くすようにして自生しています。ボートがそこに突入すると、周囲をすべてハスに覆われ、まるでジャングルに迷い込んだかのような景色になりました。
<あたり一面にハスが広がります>
ハスの葉は酒杯としても使われていました
<ハスの花>
しばらくして、船頭さんはハスの花がもっとも多く咲いている場所でボートを止めました。この日は7月10日で、まだ開花を始めたばかりなので、咲いている花は少なめとのことです。しかし、パステルカラーの花びらのピンクと花芯の黄色はとても幻想的で美しく、心を奪われるものがありました。
<ハスの茎はストローのようになっています>
船頭さんがハスをひとつ手に取り、その茎をパキッと折りました。すると、そこからびよんと糸が引きますが、中はストローのような空洞になっています。昔はこれを酒杯にすることもあったそうです。
ハスの葉と茎が繋がる部分に穴を空けて、葉にお酒を注ぎ、茎をストローのように咥えて飲みます。この飲み方でお酒が美味しくなる……ということはないのですが、とても縁起が良いとされていたそうです。このときの茎の形が象の鼻に似ていることから、「象鼻杯(ぞうびはい)」と呼ばれていました。
「花ハス遊覧船」の乗船時間は約30分です。涼しい風に吹かれ、ハスの花の幻想的な美しさに癒される時間はあっという間でした。館林市の夏だけのこの贅沢なクルーズを、ぜひ体験しにきてください。
インフォメーション
花ハス遊覧船
住所:群馬県館林市花山町3278 (つつじが岡公園内遊覧船のりば)
電話:0276-73-7800
運航期間:7月10日〜8月31日
運航時間:8:30~正午(随時運航)
定休日:無
料金:大人(中学生以上)1,000円、子ども(小学生・5歳以上)300円、20名以上は団体料金で1割引
※雨天・強風時は運休になる場合があります。

小林ていじ