バスケタウン、太田が熱い!親子で群馬クレインサンダーズの応援に行ってみた 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

更新日: 2025年04月25日
©GUNMA CRANE THUNDERS
※「バスケで群馬を熱くする」そんな理念を掲げて日本の最高峰B1リーグで躍動するのが、群馬県太田市に本拠地を置く群馬クレインサンダーズ。
娘がミニバスケットボールを始めたこともあり、最近、我が家ではバスケットボールの話題が急増中。「サンダーズの試合、やみつきになるよ!」そんな声も友人から聞こえてくるようになり、シーズン終盤の2025年3月23日(日)、娘のチームメイトと一緒に念願の親子観戦に行ってきました。オープンハウスアリーナ太田でまるっと一日過ごしてきた様子をどうぞご覧ください。
午前中から大賑わいのオープンハウスアリーナ太田
<当日はぽかぽか陽気で最高の観戦日和>
2023年春に完成したこのアリーナは太田市の複合運動施設の中心にあり、我が家からは車で約45分。対戦する越谷アルファーズとの試合開始は15時。アリーナ前には楽しいマルシェも出ると聞いて、11時過ぎには現地入りしました。
随分余裕を持って到着したつもりが、近接する駐車場はすでに満車!バスケタウンの盛り上がりを肌で感じつつ、気を取り直して、案内された近隣の駐車場へ。そこから会場まで徒歩で約15分の道のりです。駐車場から周りにはユニフォームを着たサンダーズファンが歩いていたので、迷うことなく会場に到着です。ちなみに、バスターミナルおおたからはシャトルバスも運行しているようなので、公共交通で行く場合は、そちらが利用できそうです。
アリーナに近づくと、サンダーズの選手ののぼり旗がはためいていて、気分が徐々に盛り上がってきます。
<今日の推し選手を誰にしようかな~とのぼり旗に興味津々な観戦初心者>
地元の食を堪能、約30店舗が軒を連ねるOTAマルシェ
アリーナへの入場開始までにお昼ご飯を食べよう!ということで、立ち並ぶテント、キッチンカーを散策。各種お肉に、アジアンフード、カレーにとり弁にスイーツまで、バラエティ豊かで、どれもこれもそそられます。
今回娘たちが選んだのは、群馬県民のソウルフードといっても過言ではないとり弁。みなさん、群馬のとり弁をご存じでしょうか?主にしょうゆダレで味付けされたシンプルなしっとり鶏肉がご飯にたっぷり乗ったスタイルが定番。運動会など、イベントのたびに外で食べるお弁当として馴染み深いので、娘たちはあまり迷うことなくとり弁をセレクト。
<小さいころから親しんだ味にこの笑顔>
一方、私が悩みに悩んで選んだのはアジアンフード。カオマンガイ&ガパオの2種盛り丼と、キャッサバポテト。初めて食べるキャッサバポテトは普通のポテトより、もっちり感のある独特の食感で、お芋の甘みと塩味がいい塩梅。思い思いのランチを抱えて、所々にあるベンチで腹ごしらえばっちりです。
<材料のキャッサバは地元太田で栽培されているそう>
さて、お腹も満たされたので、いよいよアリーナへ!と向かっていたら、見つけたのは、バスケットのハーフコート。これは、やるでしょ!ということで、ひと汗かいてきました。バスケットタウンとして盛り上がる太田市には、こんなハーフコートが市内のあちこちに15箇所も設置されているそうです。子どもたちから「うらやましーー!」の声が聞こえてきます。
<マイボールを持った子どもたちがたくさん遊んでいました>
そして、次はグッズショップにも寄り道。いや、寄り道というか、これも必須のお楽しみ。その日はくじを引いて選手の直筆サイン入りタオルなど、豪華賞品が当たるガラポンイベントが開催中でした。もちろんチャレンジ。なにがでるかな、なにがでるかな、、、金賞来い!さて、結果はいかに??
<金賞のこのサイン入りタオルが欲しい!来い!>
<残念、金賞ならず!だけど、はずれもなしで、それぞれグッズをゲット>
<ショップではチームマスコットのサンダくんリストバンドをゲット>
アリーナに来て、サンダーズの選手を深く知って欲しい
<ミニバスメンバーと記念撮影をしてくれた気さくな阿久澤社長>
ここで突然ですが、<スペシャルインタビュー/群馬クレインサンダーズ阿久澤社長>
オープンハウスアリーナ太田の完成後、さらにバスケタウンとしての盛り上がりが加速している太田市。その仕掛け人の一人といっても過言ではないサンダーズの阿久澤毅社長に会場でお話を伺うことができました。
「バスケで群馬を熱くする」という理念のもとチームが地元太田市で様々な活動をしていますが、最も注目して欲しいのは?」
(阿久澤社長)まずは、マルシェですね。この会場にきて最初に目にするのはマルシェです。このお祭り感をぜひ体験していただきたい。太田市と一緒に盛り上げるマルシェは全国に自慢できる規模と内容で、地元の店舗も多いので、ぜひアウェーから応援に来る人にもOTAマルシェを楽しんで欲しいですね。
「まちづくりにおけるスポーツの魅力ってなんでしょう?」
(阿久澤社長)お年寄りから子どもたちまで、共通の話題になりやすいことでしょうか。おじさんたちも飲みながら盛り上がったり、子どもたちは学校で話題にしたり。僕が子どもの頃、プロ野球のジャイアンツのオーダーを全部言えました。同じようにサンダーズのことも、県民のみんながそれくらい知っている、そうなって欲しいと思っています。
「では、今後のサンダーズの注目ポイントは?」
(阿久澤社長)去年丸1年この魅力的なアリーナで試合を出来たことが起爆剤となって、サンダーズの認知度が横に急速に広がったと手ごたえを感じています。その次はというと、サンダーズの選手のことをより深く知って欲しい。どんな選手がいて、どんな個性で、どんな活躍をしているのか。特に、子どもたちは生で観戦すると、「このプレースタイルがかっこいい!」ってシンプルに好きな選手が生まれます。
そのための起爆剤はCS(チャンピオンシップ)に進んで、できれば地元開催で試合をしたい。そうすることで、さらに認知度が上がると思っています。ぜひアリーナに来て観戦して、もっと深く選手たちを知って欲しいと思います。今日はおおいに楽しんでいってください。
<観戦前のこの時は、まだ選手の名前もよく知らないけど、、、すでにかっこいい(笑)>
阿久澤社長から色々な話を伺い、さらにサンダーズへの興味が高まったところで、いよいよアリーナへ向かいます。到着してからあっという間の時が過ぎ、この時点で13時半。試合開始まであと90分!
光と音と映像が織りなすエンターテイメント空間
<大型ビジョンとコートがまるで立体ステージ>
エントランスをくぐると、すぐ左手にガラス張りのサブアリーナがあり、アップ中の選手の姿が目に飛び込んできました。ソフトクリームやビールなどが販売されている魅力的な売店を眺めながらも、はやる気持ちを抱えて、まずは客席へ向かいます。
客席の照明は極力抑えられ、コートとその上部に設置された日本最大級のセンタービジョンが煌々と光を放ち、まるでそこはステージのよう。コートでは試合開始90分前から選手がそれぞれアップをスタートしていて、リラックスした表情が見られるのも、このタイミングならではかもしれません。
そんな選手たちに届け!とばかりに、360度どこからもよく見えるセンタービジョンには、推しの選手を応援するタオルやグッズを広げてアピールする観客が代わる代わる映し出されています。
<辻選手のファンがタオルを広げてアピール>
<試合前のリラックスした様子が見られるのも会場ならでは>
<わくわくしながら試合開始を待ちます>
DJブースから放たれる音楽とともに徐々に熱気を帯びていく場内。試合開始45分前からはいよいよオープニングショーがスタート。一瞬の暗転から、場内が青い光線で包まれ、観客席のペンライトも連動した光と音と映像のショーにしばし圧倒されてしまいます。
サンダーズの由来でもある雷や光線がちりばめられた映像からは、今シーズンのスローガンも伝わってきました。ショーのラストに選手がコートへ呼び込まれ、会場のボルテージも最高潮に。いよいよ試合が始まります!
<オープニングショーのスタート>
<音楽と映像がまるでライブ会場>
<客席のDJブースから場内を盛り上げるDJ IZOH>
<選手が入場して会場のボルテージもMAXに>
<観客総立ちで声をあわせてチームを鼓舞するようなショーのラスト>
選手と観客が近い!コンパクトなアリーナならではの一体感
<こっちこっち!と観客がサンダーガールズにアピール>
B1リーグの試合は、10分×4クォーターで行われ、そのクォーターの間には、サンダーガールズのショーのほかにも観客を楽しませる様々な仕掛けがありました。サンダくんと相手チームのマスコットがじゃれあう様子がスクリーンに映し出されたり、サンダーガールズがプレゼントをバズーカで客席に投げ入れてくれたり。巨大なフラッグがコートを駆け巡ったりと、本当に息つく間もなく時が流れていきます。
<サンダくんとアルファマン>
サンダーズが攻撃の時と守りの時で音楽が変わり、その展開と音楽に合わせて手を叩くうちに、気づけばチームと一体になって戦っている気分になったのが不思議な体験でした。
中でも驚いたのは、ここぞ!というシュートが決まると、ゴール裏の装置からファイヤー(リアルな火!)が出る!これは写真におさめたいと思い慌ててカメラを構えるも、つい応援に夢中になり、ついにその瞬間はおさえられず。後で知ったのは、このファイヤーは3Pシュートが決まったら飛び出すのだそうです。
<NBAファンの5人組もオープンハウスアリーナ太田での観戦は初めてだそう>
今回お隣の席は埼玉県加須市から来たNBA好きの5人組の皆さん。最近は色々な関東近郊のアリーナにB1リーグの試合観戦にいくそうですが、「ここは、この近さがいいよ~」と話してくれました。1万人規模のアリーナと比べてコンパクトな5千人収容のオープンハウスアリーナ太田。だからこそのこの観客との一体感か!と妙に納得。その後もこのNBA好きのおじ様からは選手のことやバスケのルールを逐一解説してもらえたので、バスケ初心者には随分ありがたい観戦ができました。
さて、試合の展開ですが、手に汗握る攻防とはまさに今日の試合のこと!と言いたくなるほどのシーソーゲーム。1Qはリードしたものの、2Qでは逆転され、3Q終了時点では48⁻47とサンダーズ1点リード、そしてラスト4Qも25秒残して60⁻57。しかも小刻みにとる戦術的なタイムやファールが挟まれて、サンダーズの勝利を願うファンには長い長いラスト数秒をしのぎ、タイムアップ。見事群馬クレインサンダーズが越谷アルファーズに勝利しました!
<勝利の興奮が漂う試合終了直後のアリーナ>
観客を試合に引き込む数々の演出はもちろん、コートの選手が近いというのがこのアリーナの大きな魅力の一つ。2m近い大きな身体の選手たちが、こんなにもすばやく動き回れるのか‼とその迫力に圧倒され、その身体同士がぶつかり合い、せめぎ合う振動まで伝わってきた気がします。そして、選手たちと観客席がともに戦っているような一体感。これもコンパクトなアリーナのホームゲームだからこそ生まれるものかもしれません。
<満足感を抱え帰途へつく夕暮れ時>
こうして、あっという間に感じた試合を終えて、アリーナの外に出たのが17時半。外はそろそろ日が暮れ始める時間帯です。応援するサンダーズが勝利をおさめたこともあり、興奮冷めやらぬ状態で、子どもたちと試合の余韻に浸りながら帰途へつきました。
いかがでしたでしょうか?会場に到着してから約6時間。太田市の魅力あふれるOTAマルシェを楽しみ、アリーナ全体でサンダーズの魅力を満喫した1日。ほとんど知らなかった選手の名前も新しく覚えたし(ここぞという時に3Pシュートを決めた辻選手にしびれました!)、また応援に来たいという気持ちが後から後からじんわり沸いてきて、チームの勝敗が気になる後日を過ごしています。
バスケファンも、そうでない方も群馬クレインサンダーズの魅力の発信基地ともいえるオープンハウスアリーナ太田へ、ぜひ一度足を運んでみてください。やみつきになってしまうかもしれませんよ。
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柏崎祐子