私のおすすめ!日本三大焼きそばのひとつ「上州太田焼そば」を食べくらべ(中編) 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】

上州太田焼きそば

更新日: 2025年03月19日

太田市の「上州太田焼そば」は秋田県横手市、静岡県富士宮市と並んで日本三大焼きそばのひとつに数えられています。前編に引き続き、そんな「上州太田焼そば」の数あるお店の中から、私のおすすめするお店を紹介していきます。

厚さ16mmの特注鉄板で油を引かずに焼そばを焼く「もみの木」

上州太田焼きそば「もみの木」

<もみの木>

 

「もみの木」では、厚さ16ミリの特注鉄板で焼そばを焼いています。鉄板にこれだけ厚みがあったほうが麺に熱が通りやすくなり、短時間で焼きあげられるので、焦げにくくなるそうです。

 

<もみの木の店主の竹川幸光さん>

 

また、油を引かずに焼くというのも同店の大きな特徴です。それにより、麺にソースとダシが入りやすくなり、もちもち感も出て、さっぱりと仕上げることができるそうです。

 

<から揚げ焼そば>

 

「もみの木」では焼そばメニューだけで何種類もあります。最初にいただいたのは、いちばん人気の「から揚げ焼そば(税込715円)」です。もちもちの中太麺にはソースだけでなく、肉の旨味まで染み込んでいます。から揚げは岩手県産の鶏肉を使用しており、ふっくらジューシー。焼そばにから揚げなんて胸焼けしてしまいそうと思うかもしれませんが、これが驚くほどマッチしています。焼そばをさっぱりと焼きあげている同店ならではの組み合わせといえそうです。冬の寒い日には皿を鉄板で温めてから出してくれるのも嬉しいポイントです。

 

<焼そば丼 ひつまぶし風>

 

「焼そば丼 ひつまぶし風(税込825円)」はご飯の上に焼そば、から揚げ、紅生姜、目玉焼きが乗せられています。それらをおおかた食べ終えたところで、焼そばソースなどの染み込んだご飯に付属のスープをザバッとかけ、スプーンでサラサラとかきこんでいきます。ご飯の下からはまた紅生姜が現れ、スープにほどよい酸味を与えてくれます。この一品だけでいろんな味わいを楽しむことができます。

 

<元祖ぐんまちゃん焼そば>

 

「元祖ぐんまちゃん焼そば(税込660円)」は千切りキャベツとひき肉がたっぷり入り、ダシは入れず、ウスター系のソースのみで仕上げています。焼そばの上には、群馬県のマスコットキャラである「ぐんまちゃん」の好物の人参のグラッセが乗り、さらに、おまけで「ぐんまちゃんカード」が付いてきます。

 

<雷焼そば>

 

「雷焼そば(税込660円)」は辛いソースを2種類使用しています。一口食べると、口の中に広がるソースの旨味のあとに強烈な辛味がじわじわと追いかけてきます。付け合わせのレモンは焼そばに絞るのではなく、食後に齧り付くことで口の中をさっぱりさせることができます。辛いもの好きの方におすすめです。

全国の焼そばを食べ歩いてきた店主が営む「太田焼そば 寿屋」

太田焼そば「寿屋」

<太田焼そば 寿屋の店主の荒川幾雄さん>

 

「太田焼そば 寿屋」は焼そばのお持ち帰り専門店です。店主の荒川幾雄さんはこのお店をはじめるにあたり、秋田県横手市や静岡県富士宮市など全国の焼そばを食べ歩いて研究を重ねてきたそうです。

 

<ポテト焼そば(大盛)>

 

揚げたポテトが入った「ポテト焼そば」は並盛と(税込450円)と大盛(税込550円)があります。中細の麺は鶏ガラに企業秘密のパウダーを加えたスープで蒸しているそうで、食感はとても柔らかいです。ソースは独自にブレンドしたもので、口の中いっぱいに優しい甘みと旨味が広がります。紅生姜ではなく、福神漬けを添えているのもこのお店の特徴です。

 

<玉子焼そば(大盛)>

 

「玉子焼そば」も並盛(税込450円)と大盛(税込550円)があります。目玉焼きを箸で割ると黄身がトロリと溢れ出してきます。それを麺とよく絡めてから口に運ぶと、黄身がソースの風味を優しく包み込み、さらに奥深い味わいになりました。

焼そばとなすの蒲焼重が人気の「かわとみ」

かわとみ

<かわとみ>

 

周囲に田んぼが広がる中にポツンと建つ「かわとみ」の焼そばは、昔ながらの懐かしい味です。その種類は通常の「焼そば」の他、「ポテト焼そば」、「イカ焼そば」、「餅揚げ焼そば」と充実しています。

 

<餅揚げ焼そば>

 

今回は「餅揚げ焼そば(税別560円、大盛は税別693円)」をいただきました。焼そばの上にドカッと乗った餅揚げは外側の衣がカリッとしており、中はもちもちです。焼そばとの相性も良く、とても食べ応えのある一品です。

 

<なすの蒲焼重>

 

同店には、ここでしか味わえない「なすの蒲焼重(税別1050円、大盛は税別1150円)」もあり、焼そばと並んで人気になっています。なすは甘いタレで焼かれていますが、みずみずしさが残されており、その下にはジューシーな鶏の照り焼きが潜んでいます。この2つのハーモニーで独特の味と食感を生み出しています。

焼そばと地産地消に力を入れる町中華屋さんの「東楊軒」

東楊軒

<東楊軒>

 

「東楊軒」は地域密着の町中華屋さんです。本格中華を気軽に楽しめるようにしており、焼そばにも力を入れています。

 

<五目ソース焼そば>

 

「五目ソース焼そば(税込720円)」はちぢれの細麺で、ソースはこだわりの3種類を独自ブレンドしています。昔ながらの味わいの中に少しパンチが効いています。テイクアウトにも人気です。

 

<上州もつ煮ぼと>

 

また、同店は地産地消にも取り組んでおり、太田市を中心に群馬県内の食材をふんだんに使ったメニューも多く提供しています。その中で特に人気なのが、ひもかわうどんともつ煮を組み合わせた「上州もつ煮ぼと(税込680円)」です。年に一度の道の駅グルメの祭典「道-1グランプリ」で連続入賞を果たしている逸品です。

 

今回紹介した4店もそれぞれ焼そばに対する強いこだわりを感じられました。「なすの蒲焼重」や「上州もつ煮ぼと」など焼そば以外のメニューにも注目です。後編に続きます。

 

※価格は2025年2月時点のものです。

 

後編はこちら

 

インフォメーション

もみの木

住所:群馬県太田市浜町35-4
電話:0276-45-2720
営業時間:10:00~19:00(LO18:30)
定休日:不定休

 

太田焼そば 寿屋

住所:群馬県太田市新島町645-2
電話:0276-46-5772
営業時間:10:00〜14:00
定休日:日曜

 

かわとみ

住所:群馬県太田市強戸町178-2
電話:0276-73-1390
営業時間:11:30〜14:00(食事)、11:30〜14:30(持ち帰り)
定休日:水曜、木曜

 

東楊軒

住所:群馬県太田市岩松町594-6
電話:0276-52-0660
営業時間:11:00〜14:30、17:00〜21:30(LO21:00)
定休日:火曜

 

取材協力:上州太田焼そばのれん会
HP:http://www.chobee.jp/ootayakisoba/

 

ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)

小林ていじ

群馬県館林市出身のフリーライター。海外をふらふらと放浪するのが好きで、旅の記事をもっとも得意とする。現在は日本にいるが、また海外に出てずっと旅して暮らしたい。